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採用の事務

採用時の雇用保険手続き

Last Updated on 2024年3月5日 by

雇用保険被保険者資格取得届

従業員を採用した場合は、採用した日の属する月の翌月10日までに職業安定所に手続きしなければなりません。

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採用時の手続きは、「雇用保険被保険者資格取得届」の提出です。その労働者が以前の会社で雇用保険に加入したことがあれば「被保険者資格者証」を持っているはずなので、それを受け取って添付します。

この手続きの際には、労働者名簿、賃金台帳、タイムカード、労働条件通知書又は雇用契約書等を持参する必要があります。いつからどのような条件で働いているか、これらの資料により点検を受けます。

職業安定所からは、その場で、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用・事業主通知用)と雇用保険被保険者証が交付されます。

このうち、雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)と雇用保険被保険者証を労働者に渡します。渡さずに保管する事業主もいるようですが、これらの書類は職業安定所が労働者本人に交付したものですから、事業主が保管してはいけません。

雇用保険の高年齢被保険者

65歳以上の雇用保険加入者を「高年齢被保険者」といいます。

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短期雇用特例被保険者

冬場は積雪などで仕事がないため出稼ぎをする人や、スキー場や海の家などのリゾート地で、季節限定で働く人は、次の条件を満たせば、短期雇用特例被保険者として加入できます。

季節的に雇用され、①雇用期間が4ヶ月以上、②労働時間が週30時間以上の人

短期間の雇用に就くことを常態としている人で①異なる会社で1年未満の雇用契約を繰り返している、②これからも1年未満の雇用契約を繰り返す予定

短期雇用特例被保険者は、ハローワークで交付された出稼労働者手帳を所持しています。この手帳の提出を受けてハローワークに資格取得の手続きをします。その際、雇用保険被保険者資格取得届の「12.雇用形態」という欄で「5.季節的雇用」を選択します。

特例一時金の額は、特例受給資格者証のに記載されている基本手当日額の40日分に相当する額です。

短期雇用特例一時金の例

近くにある今川焼屋さんは、秋から春まで開いていて夏はやっていません。季節商売なのに、私が行く店では何年も同じ人がやっています。この人は夏はどうしているんだろう、やっぱり農家の人かな、と、考えたというのほどのことでなく、チラッと思った覚えがあります。

あるとき、その店の商品が好きなので、そろそろ開くかと気になってその会社のホームページを開いてみました。たまたま採用のページに入ってしまったら、「条件によって短期雇用特例一時金の対象になる」の部分に目が止まりました。

そうか、季節的な商売だものなあ、と合点しました。

日雇労働被保険者

日々雇用される者や30日以内の期間を定めて雇用される者は、一般の被保険者になれませんが日雇労働被保険者として加入できます。

日雇労働被保険者は、ハローワークで交付された日雇労働被保険者手帳を所持しています。賃金を払うときに会社は印紙を貼って消印します。

雇用する側は、事前に、ハローワークから印紙購入通帳の交付を受け、郵便局で「雇用保険印紙」を購入しておく必要があります。

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