フレックスタイム制における総労働時間(総枠)の特例について

完全週休2日制(週5日勤務)でフレックスタイム制を導入する場合の、「清算期間の総労働時間(総枠)」の計算方法と、特例措置について解説します。

1. 原則の計算式 フレックスタイム制において、清算期間内に労働者が働く総労働時間(総枠)の原則的な計算方法は以下の通りです。

  • 原則の総枠 = 1週間の法定労働時間(40時間)× 清算期間の暦日数 ÷ 7日

しかし、この原則には不都合なケースがあります。たとえば「6月」のように祝日がなく、暦日数に対して所定労働日数が多い月の場合です。原則どおりに扱えば、所定労働日どおりに勤務しただけで、残業を一切していなくてもこの「原則の総枠」を超過してしまい、時間外労働扱いになるという矛盾が生じます。

2. 特例措置 こうした場合は、特例措置を適用することができます。(労働基準法第32条の3第3項)。

労使協定により特例を定めた場合、「1週間の所定労働日数が5日の労働者」に対しては、以下の計算式に読み替えることができます。

  • 特例の総枠 = その月の所定労働日数 × 8時間

3. 実務における「特例」の適用ルール この特例は、暦日数が多いゆえに法定の総枠(週40時間ベース)を超えてしまう月を救済するためのものです。そのため、「今月は特例を使うか・使わないか」を会社が任意で選ぶものではありません。

  • 「特例の総枠」が「原則の総枠」を上回る月: 自動的に「特例の総枠」を適用する
  • 「特例の総枠」が「原則の総枠」を下回る月: 「原則の総枠」を適用する

正しい適用ルールは上記の通りであり、一般的な給与計算ソフトではこの仕様で処理されています。


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