Last Updated on 2021年7月27日 by 勝
株主全員の同意によって行う
議決権を行使できる株主の全員が、書面か電磁的記録かにより同意の意思表示をした時は、株主総会で提案が可決したものとみなすことができるので、実際に株主が出席して決議する必要がありません。
株主全員の同意が必要なので、100%の株式を親会社が保有している子会社などで利用されることが多い制度です。
このように書面だけで株主総会を開いたことにできる制度を、株主総会の書面決議といいます。
株主総会の決議の省略を提案ができるのは取締役か株主です。
書面決議を採用すれば、株主総会を開催せずに、株主総会決議の効力が発生します。 ただし、株主総会の議事録は作成しなければなりません。
議事録には次の事項を記載します。
・決議があったものとみなされた事項の内容
・提案をした者の氏名または名称
・株主総会の決議があったとみなされた日
・議事録作成に係る職務を行った取締役の氏名(通常は代表取締役)
書面決議による株主総会議事録記載例
〇〇株式会社臨時株主総会議事録
会社法319条第1項の規定に従い、株主総会の目的である事項につき株主が提案を行い、同提案につき当社株主全員の同意を得たので、会社法318条及び同施行規則第72条第4項1号に従い、本議事録を作成する。
1.株主総会の決議があったとみなされた事項
記
議案 定款変更の件
当会社の定款を以下の通り変更する。
変更前 第〇条(省略)
変更後 第〇条(省略)
2.提案をした者の氏名または名称
〇〇株式会社(当会社の単独株主)
3.株主総会の決議があったとみなされた日
令和〇年〇月〇日
〇〇株式会社代表取締役〇〇〇〇印