カテゴリー: 管理業務

  • 郵便物・宅配物管理業務とは?効率化のポイント

    郵便物・宅配物管理業務とは

    郵便物・宅配物管理の業務は、会社宛ての郵便物や宅配物の受け取り、仕分け、各部署への配布を管理します。重要な書類や荷物の誤配を防ぎ、迅速に届けられるように効率的なフローを構築します。また、社員が発送する郵便物や宅配便の集荷手配や、切手・発送伝票の管理もこの業務に含まれます。社員の業務効率を支える、地味ながらも不可欠なサポート業務です。

    メール室への集約

    大企業や複数のフロアを持つオフィスビルなどでは、郵便物や宅配物の量が膨大になるため、業務の効率化と情報管理の強化を目的に、「メール室」という部署が設けられることが一般的です。

    小規模な企業では、これらの業務を総務課や特定の担当者が兼任していることが多いですが、業務内容としては同じものになります。

    メール室の主な役割は、企業全体の郵便物や宅配物の流れを一元管理することです。

    具体的には、以下の3つの業務を担います。

    1. 受付・仕分け業務

    企業に届くすべての郵便物、宅配便、電報、速達便などを受け取ります。まず、差出人や宛先を確認し、部署や担当者ごとに正確に仕分けることが主な業務です。特に、重要書類や機密情報を含むものは、厳重な管理が求められます。誤配や紛失を防ぐため、受領印や署名を求める企業も多く、そのためのルールを徹底します。

    2. 配布・集荷業務

    仕分けが完了した郵便物や宅配物を、指定された部署や担当者へ迅速に配布します。大型の荷物や冷蔵・冷凍が必要な荷物については、特別な対応が必要です。また、社員が発送する郵便物や宅配物の集荷手配も行います。発送物の種類(普通郵便、速達、書留、国際郵便など)に応じて適切な方法を選択し、伝票の作成や料金の精算をサポートします。

    3. 管理・記録業務

    郵便物や宅配物の受け取り・発送状況を記録し、管理します。特に、書留や貴重品については、台帳を作成して記録を残すことで、追跡可能な状態を維持します。また、郵便料金や配送料金の精算、切手や発送伝票の在庫管理もこの業務に含まれます。これにより、コストの透明性を確保し、無駄な支出を抑えることができます。郵便物の電子化が進む中で、デジタルとアナログの情報を適切に管理する能力も求められています。

    クラウド郵送サービス

    郵便物・宅配物管理をさらに効率化するために、クラウド郵送サービスを利用することがあります。

    クラウド郵送サービスは、企業が送付・受領する郵便物や宅配物の管理業務を、クラウド上で一元管理・自動化するサービスのことです。

    これは、従来のオフィスに届いた郵便物を従業員が手作業で仕分け・配布する業務を、外部の専門業者が代行するものです。特に、テレワークやリモートワークが普及した現代において、出社しなくても郵便物を確認・処理できる仕組みとして注目されています。

    サービス内容と仕組み

    クラウド郵送サービスの基本的な仕組みは以下の通りです。

    1. 住所変更: 企業は、郵便物の届け先をサービス事業者が指定する住所に変更します。これにより、企業に届くはずの郵便物がすべてサービス事業者へ直接配送されます。
    2. 受け取りとスキャン: サービス事業者は、届いた郵便物や宅配物を代わりに受け取り、開封して中身をスキャンします。
    3. データ化と通知: スキャンされた郵便物はデータ化(PDFなど)され、企業担当者の専用クラウドアカウントにアップロードされます。郵便物が到着すると、メールやチャットツールで通知が届くため、社員は場所を選ばずに内容を確認できます。
    4. 処理指示: 担当者はクラウド上で郵便物の内容を確認し、「原本を転送」「破棄」「原本を保管」などの指示を出します。必要なものだけをオフィスや指定の住所へ転送してもらうことも可能です。

    主なメリットとデメリット

    メリット

    • 業務効率化とコスト削減: 郵便物のために出社する必要がなくなり、仕分けや配布にかかる人的コストを削減できます。また、不要な郵便物をデータ化の段階で廃棄できるため、オフィスのペーパーレス化にも繋がります。
    • 働き方の多様化に対応: テレワークやサテライトオフィスで働く社員も、リアルタイムで郵便物を確認できるため、業務が滞りません。
    • セキュリティ強化: 郵便物の管理が専門業者によって厳重に行われるため、紛失や情報漏えいのリスクが低減します。

    デメリット

    • 費用: サービス利用には月額費用や、スキャン・転送などのオプション料金が発生します。
    • 急な対応が難しい場合がある: サービスの仕組み上、即座に原本が必要になった場合など、タイムラグが生じることがあります。
    • 一部の取引先への対応: 取引先によっては、従来の紙での郵送を希望する場合があり、すべての郵便物をクラウド化できないケースもあります。

    郵便管理サービス

    クラウド郵送サービスと郵便管理サービスは、ほぼ同じものを指す言葉です。

    これらのサービスは、企業の郵便物管理業務を外部の専門業者に委託し、IT技術を活用して効率化するソリューションの総称です。両者は同義で使われることがほとんどで、提供されるサービス内容もほぼ共通しています。

    呼び方が複数あるのは、サービス提供者や文脈によって強調したいポイントが異なるためです。

    • クラウド郵送サービス: クラウドを活用して郵便物管理を効率化する点に焦点を当てた名称です。デジタル化や遠隔でのアクセスといった技術的な側面を強調しています。
    • 郵便管理サービス: 郵便物の受け取りから仕分け、配布、発送までの管理業務全体を代行する点に焦点を当てた名称です。業務のアウトソーシングという側面を強調しています。

    いずれの名称も、企業の郵便物管理を効率化し、働き方の多様化に対応するためのサービスであり、実質的な違いはありません。


    会社事務入門ファシリティ管理課はどんな仕事をしているの?わかりやすく解説!>このページ

  • ファシリティ管理課はどんな仕事をしているの?わかりやすく解説!

    ファシリティ管理課とは

    ファシリティ管理課とは、社屋や設備の維持管理、オフィスのレイアウト変更、備品管理など、物理的なインフラに関わる業務を担当する課です。

    主な業務範囲:

    • オフィス設備の保守・点検
    • オフィス移転やレイアウト変更の企画・実施
    • 備品・消耗品の発注・管理
    • 建物の清掃や警備に関わる業者との連携

    ファシリティ管理課の業務を分類し、それぞれの業務について解説します。

    建築物・設備管理業務

    この業務では、建物本体や空調、給排水、電気といった設備の維持・保全を計画的に行います。主な目的は、施設の安全性を確保し、長期にわたって快適なオフィス環境を維持することです。具体的には、定期点検や法定点検の実施、修繕計画の立案、エネルギー消費量の管理などが含まれます。専門業者との連携を通じて、トラブルを未然に防ぎ、企業の資産価値を守る重要な役割を担います。

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    空間管理業務

    社員が快適に働けるように、オフィスのレイアウトや座席配置を管理します。従業員数の変動や働き方の変化に対応して、最適なオフィス空間を企画・設計することもこの業務の範疇です。例えば、事務スペース、会議室や休憩スペースの最適化、備品や什器の配置などがあります。生産性の向上やコミュニケーションの活性化に貢献するため、従業員のニーズを反映したオフィス環境を構築することが求められます。

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    物品・サービス管理業務

    オフィスで使用する備品や消耗品の調達、管理、および清掃、警備、郵便といった各種サービスの契約と管理を行います。また、安全で衛生的な環境を維持するための清掃業務や、施設の安全を守るための警備業務もこの分類に含まれます。

    備品・消耗品管理

    この業務では、オフィスで日常的に使用される備品(椅子、机など)や消耗品(文房具、トイレットペーパーなど)の管理を一手に担います。主な役割は、在庫の適正化を図り、コストを削減しながらも、社員が必要なものをいつでも利用できる環境を整えることです。発注から検品、在庫管理、各部署への配布までの一連の流れを効率的に運用し、無駄のない管理体制を構築します。

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    サービス契約管理

    清掃、警備、植栽管理、郵便・宅配便サービスなど、外部委託している様々なサービスについて、契約内容の管理やベンダーとの折衝を行います。サービスの質を確保しつつ、コストの最適化を図ることが主な目的です。定期的なベンダー評価や、契約内容の見直しを行い、より良いサービスを安価に受けられるよう交渉します。企業の信頼性や社員の安全・快適性を守る上で非常に重要な業務です。

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    郵便物・宅配物管理

    会社宛ての郵便物や宅配物の受け取り、仕分け、各部署への配布を管理します。重要な書類や荷物の誤配を防ぎ、迅速に届けられるように効率的なフローを構築します。また、社員が発送する郵便物や宅配便の集荷手配や、切手・発送伝票の管理もこの業務に含まれます。社員の業務効率を支える、地味ながらも不可欠なサポート業務です。

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