内部監査通知文書のサンプル

管理業務

サンプルの前提

先に作成した内部監査年間計画書に基づき、購買・在庫管理監査を実施する際の、監査対象部門(購買部、倉庫管理部門)への「内部監査実施通知書」のサンプルを示します。

この通知書は、監査の目的を明確にし、部門の協力を得るために重要な文書です。

内部監査実施通知書(サンプル)

文書番号監企 26-0801発行日2026年7月25日
宛先購買部長 殿、倉庫管理部門責任者 殿発行元内部監査室長 (氏名)
件名2026年度 第2四半期 内部監査(購買・在庫管理)の実施について

拝啓

時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は内部統制活動にご理解ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、2026年度内部監査年間計画に基づき、下記の通り、購買部および倉庫管理部門を対象とした内部監査を実施いたします。

本監査は、当社の重要資産である在庫の管理体制と、購買取引における適正性を検証し、業務の改善に資することを目的としております。ご多忙の折とは存じますが、ご協力をお願い申し上げます。

1. 監査の目的

  1. 購買・発注から入庫、在庫保管、出庫に至る一連の在庫管理プロセスが、規定(棚卸資産管理規程等)通りに運用されているかを確認し、業務の効率性および正確性を検証する。
  2. 特に、実地棚卸手続きの適正性、および不良・滞留在庫の評価が適切に行われているかを重点的に検証する。

2. 監査の期間・日程

活動区分日程場所担当者(内部監査室)
予備調査 (資料提出依頼・ヒアリング)2026年8月1日(金)~8月5日(水)内部監査室/各部門内部監査室長
現場監査(往査)2026年8月7日(金)~8月8日(月)購買部、本社倉庫内部監査室長
監査結果報告2026年8月下旬 (別途調整)内部監査室/各部門内部監査室長
最終報告書提出2026年9月上旬内部監査室代表取締役、監査役

3. 監査の範囲・重点項目

監査対象プロセス重点確認事項
購買・入庫管理発注手続きの適正性、入庫時の検収・記録手続き、納入業者との契約条件の遵守。
在庫管理在庫品の物理的管理(保管環境・セキュリティ)、入出庫記録の正確性、職務分掌の機能
棚卸・評価直近の実地棚卸実施記録と差異分析、不良・滞留在庫の識別と評価損計上の適正性。

4. 事前にご準備いただきたい資料(予備調査期間中提出)

予備調査の開始日(8月1日)までに、以下の資料のご準備および提出をお願いいたします。

資料名確認目的提出先
組織図、職務分掌表部署の体制、権限と責任の分離状況内部監査室長
棚卸資産管理規程、倉庫管理手順書監査基準となるルールの整備状況内部監査室長
直近2回分の実地棚卸報告書、差異分析資料棚卸プロセスの遵守と差異管理状況内部監査室長
直近1年間の在庫回転率リスト、滞留在庫リストリスクの高い在庫の特定内部監査室長
購買・発注に関する稟議書(ランダム抽出5件)購買手続きの適正性(サンプリング)内部監査室長

5. ご協力のお願い

  • 現場監査当日は、監査員からのヒアリングや書類確認に迅速に対応できる担当者のアサインをお願いいたします。
  • 監査の質問は、単なる欠点探しではなく、業務の効率化とリスク低減を目的としています。率直なご意見・課題をお聞かせください。

本件に関するお問い合わせは、内部監査室長までご連絡ください。

以上