Last Updated on 2025年9月24日 by 勝
メンテナンス付きカーリースとは
メンテナンス付きカーリースは、車両代金だけでなく、車検、税金、自賠責保険料、定期点検、故障修理、消耗品(タイヤ、バッテリー、エンジンオイルなど)の交換費用をすべて月々のリース料金に含める契約形態です。
これにより、車両の維持管理にかかるコストが平準化され、突発的な高額な出費がなくなります。また、車検や点検のタイミングになるとリース会社から案内が届くため、手続きを忘れる心配がありません。
車両管理のプロであるリース会社にメンテナンス業務を任せることで、車両担当者の事務作業が大幅に軽減され、本業に集中できるというメリットもあります。会社の車両を常に良好なコンディションに保ち、安全性を向上させるためにも有効な選択肢です。
リースにどのようなものが含まれるの?
メンテナンス付きのカーリースでは、一般的に以下のものが月額料金に含まれます。ただし、リース会社や契約プランによって内容が異なるため、契約前に必ず詳細を確認することが重要です。
メンテナンスに含まれることが多い項目
- 車検費用: 法定費用(自動車重量税、自賠責保険料)と点検費用。
- 法定点検費用: 6ヶ月、12ヶ月点検などの費用。
- 消耗品の交換: エンジンオイル、バッテリー、タイヤ、ブレーキパッド、ワイパーブレードなど。
- 故障修理: 車の正常な使用における故障や不具合の修理費用。
メンテナンスに含まれないことがある項目
- 燃料代・駐車場代: ガソリン代や駐車場代は利用者負担です。
- 任意保険料: 任意保険は通常、別途契約が必要です。(リースプランによっては含まれる場合もあります。)
- 事故による修理費用: 契約者の過失による事故や故障の修理費用は、任意保険の適用範囲となることが多いです。
- ユーザーの過失による費用: ドアロックの閉じ込み、ガス欠、パンク修理(側面損傷など)などは含まれないことがあります。
- カスタマイズ関連費用: ナビゲーションシステムやETC車載器など、車両に付属する機器の修理や交換費用。
メンテナンス付きリースは、車両の維持管理にかかる手間と突発的な出費を削減できる点が大きなメリットです。しかし、費用が割高になるため、ご自身のニーズや予算に合わせて、含まれる内容をしっかり吟味することが大切です。
メンテナンス付きカーリースのメリット
メンテナンス付きカーリースは、定期点検や車検、保険手続きなどを忘れるリスクをなくせるという大きなメリットがあります。これは、車両管理のプロであるリース会社が適切なタイミングで案内や手配をしてくれるためです。
それに加えて、以下のようなメリットがあります。
- コスト管理の安定化車検や修理といった突発的な高額出費がなくなるため、毎月の車両関連費用が一定になります。これにより、予算計画が立てやすくなり、企業の財務管理がシンプルになります。
- 車両管理業務の軽減車両の購入手続き、税金の納付、保険への加入、車検や点検の手配など、車両に関する煩雑な事務作業をリース会社に任せることができます。これにより、車両担当者の業務負担が大幅に軽減され、本業に集中する時間を確保できます。
- 車両コンディションの維持と安全性向上リース会社が定期的な点検や消耗品の交換を計画的に行うため、常に車両を良好な状態に保てます。これにより、故障による業務停止のリスクを減らし、従業員が安全に運転できる環境を維持できます。
- 資金の有効活用車両を一括で購入する場合のような多額の初期費用が不要になります。これにより、事業の運転資金や他の重要な投資に資金を充てることが可能になります。
このように、メンテナンス付きカーリースは、単に手間が省けるだけでなく、コスト管理、業務効率、安全性といった複数の面で企業にメリットをもたらす選択肢です。
メンテナンス付きカーリースの注意点
1. リース料金の確認
メンテナンス費用が含まれている分、毎月のリース料金は高くなります。内訳をしっかり確認し、自社の予算に合っているかを検討しましょう。
2. メンテナンス内容の確認
リース会社によって、含まれるメンテナンス内容が異なります。車検費用、法定点検、オイル交換、タイヤ交換、バッテリー交換などが含まれているか、契約前に細かく確認することが重要です。
3. サービスの柔軟性
メンテナンスサービスは、通常リース会社の提携工場で行われます。自社で希望する整備工場がある場合や、特定の部品を指定したい場合など、サービスの柔軟性についても確認しておきましょう。
メンテナンス付きカーリースは、車両管理の手間を大幅に削減できるため、多くの企業にとって魅力的な選択肢です。自社のニーズに合わせて、適切な契約内容を慎重に選ぶことが成功の鍵となります。
例えば車検のときはどうなるの?
メンテナンス付きカーリースの場合、車検は一般的に以下のような流れで行われます。
車検の流れ
- リース会社からの案内: 車検満了日の数ヶ月前になると、リース会社からハガキやメール、電話などで車検の案内が届きます。
- 整備工場の予約: 契約者がリース会社が指定する整備工場に連絡し、車検希望日を予約します。この際、代車が必要な場合は合わせて相談しておくと良いでしょう。
- 車両の入庫と受付: 予約日に指定された整備工場へ車を持ち込み、受付を済ませます。
- 点検・整備: 工場で法定点検が行われ、車の状態がチェックされます。この際、契約内容に含まれる消耗品の交換(バッテリーやブレーキパッド、タイヤなど)が必要な場合は、追加費用なしで交換されます。
- 検査・報告: 点検が完了すると、整備士から車両の状態や車検結果が報告されます。
- 車検合格: 問題がなければ車検が合格となり、新しい車検証とステッカーが発行されます。
車検時の修理費用について
契約のメンテナンス内容によります。
- 一般的な修理・消耗品交換: 通常の摩耗や経年劣化による消耗品の交換(バッテリー、ブレーキパッド、タイヤなど)や、自然故障による修理は、メンテナンスプランの範囲内であれば追加費用はかかりません。これらの費用は、あらかじめ月額リース料に含まれています。
- 例外的な修理: 以下の場合は、別途費用が発生する可能性があります。
- 契約者の過失による故障: 運転中の事故や、故意・過失による故障、損傷の修理は、通常メンテナンスプランの対象外です。この場合は、任意保険で対応するか、自己負担での修理となります。
- 契約対象外の修理: リース会社や契約プランによっては、一部の部品交換や修理がメンテナンス範囲に含まれていない場合があります。契約時にどこまでが対象となるか、細かく確認することが重要です。
このように、メンテナンス付きカーリースでは、車検にかかる手間や、突発的な出費を気にすることなく、安心して車を維持できる点が大きなメリットです。ただし、契約内容によって費用負担の範囲が異なるため、契約時に担当者としっかりと確認しておくことが大切です。