命名規則(ファイル名)のポイント
ファイル名は、中身を開かずに内容を把握し、検索を容易にするための「ラベル」です。先頭に重要な情報を持ってくるのが原則です。
基本的な構成要素
命名規則は、以下の要素を組み合わせるのが一般的です。
要素 | 推奨形式 | 例 | 目的 |
識別コード (必須) | 部門略称+文書種類略称 | SAL_MIN (営業・議事録) | 検索時に絞り込みやすい。 |
作成日 (必須) | YYYYMMDD | 20251001 | 時系列で並び替えられる。 |
文書タイトル | 内容を簡潔に表現 | 定例会議 | 中身を把握する。 |
版数 | V + 数字 | V1.0 または Rev01 | 最新版を明確にする。 |
組み合わせ例と実践
議事録の命名規則
- ポイント: 日付を前に置くことで、エクスプローラーなどでファイル名順に並べたときに時系列で整然と並びます。
企画書の命名規則
- ポイント: 日付以外の管理単位を含めることも有効です。
命名規則の運用上の注意点
- 文字: 全角文字、スペース、特殊記号は使用禁止。
- 区切り: 要素間はアンダースコア(_)で区切る。ハイフン(-)は日付などの要素内で使用する。
- 文字数: ファイル名全体が長くなりすぎないよう、タイトルは簡潔にまとめる。
実行のためのステップ
Step 1: 最小限のテンプレートと規則の策定(部門代表者会議など)
まず、全社で最も使用頻度の高い文書3〜5種類(議事録、報告書、申請書など)を選定し、そのテンプレートと命名規則を上記案を基に作成します。
Step 2: マニュアルと教育
策定したルールを文書化し、全社員への説明会を実施します。「なぜこのルールが必要なのか」という目的と効果を伝えることが、定着の鍵です。
Step 3: 定着化の推進
最初はルールが守られないこともありますが、文書管理の担当者が定期的にチェックし、不適切な文書には優しく修正を促すことで、徐々に定着していきます。
この仕組みを導入することで、必要な情報へのアクセスが早くなり、業務効率向上に繋がるはずです。