労働基準監督署長と労働基準監督官

Last Updated on 2021年8月26日 by

労働基準監督署長

労働基準法における労働基準監督署長の権限は次のとおりです。

許可
33条1項(災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等の許可)
41条3号(監視又は断続的労働に従事する者についての、労働時間、休憩及び休日に関する規定の除外許可)
61条3項(交替制における深夜業の時間の許可)
71条(70条(職業訓練に関する特例)の規定による厚生労働省令によつて労働者を使用する許可)

認定
19条2項(解雇制限除外の認定)
20条3項(解雇予告除外の認定)
64条(帰郷旅費除外の認定)
78条(休業補償及び障害補償の例外の認定)

審査仲裁
85条(業務上の負傷、疾病又は死亡の認定、療養の方法、補償金額の決定その他補償の実施に関して異議のある者の審査又は事件の仲裁申立に対する審査又は事件の仲裁。)

労働基準監督官

労働基準法

労働基準監督官は、建物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができます。なお、労働基準監督署長も労働基準監督官であるため、この権限は労働基準監督署長の権限でもあります。

(労働基準監督官の権限)
第101条 労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。
② 前項の場合において、労働基準監督官は、その身分を証明する証票を携帯しなければならない。
第102条 労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。
第103条 労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全及び衛生に関して定められた基準に反し、且つ労働者に急迫した危険がある場合においては、労働基準監督官は、第九十六条の三の規定による行政官庁の権限を即時に行うことができる。

第96条の3の規定による行政官庁の権限とは、附属寄宿舎に対する、全部又は一部の使用の停止、変更等の命令です。

最低賃金法

労働基準監督署長と労働基準監督官が最低賃金の履行を監督します。

最低賃金法第32条 労働基準監督官は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、使用者の事業場に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査し、又は関係者に質問をすることができる。
2 前項の規定により立入検査をする労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

労働安全衛生法

労働安全衛生法においても、労働基準法と同様の権限を与えています。

(労働基準監督官の権限)
労働安全衛生法第91条 労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿、書類その他の物件を検査し、若しくは作業環境測定を行い、又は検査に必要な限度において無償で製品、原材料若しくは器具を収去することができる。
2 医師である労働基準監督官は、第六十八条の疾病にかかつた疑いのある労働者の検診を行なうことができる。
3 前二項の場合において、労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。
4 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第九十二条 労働基準監督官は、この法律の規定に違反する罪について、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員の職務を行なう。

第68条(病者の就業禁止)の疾病というのは、 伝染性の疾病その他の疾病で、厚生労働省令で定めるものです。

第4項は、立入等の権限があくまでも行政上の権限であって、犯罪捜査の場合には刑事訴訟法上の手続が必要であることを示しています。

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