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労働基準法 労働時間

労働時間及び休憩の特例

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労働基準法第40条

労働基準法は、労働時間や休憩について、事業や業務の特殊性や利用者の便宜に応じた例外的な扱いを認めています。

労働基準法第40条 別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第32条から第32条の五までの労働時間及び第34条の休憩に関する規定について、厚生労働省令で別段の定めをすることができる。
2 前項の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。

e-Gov法令検索 2020/08/23

特例の対象業種

対象になるのは、「別表第一第一号から第三号まで、第六号及び第七号に掲げる事業以外の事業以外の事業」と定められています。

製造業、鉱業、土木・建設業、農業、畜産、漁業などは除かれるということです。

指定された業種を除くと「別段の定めをすることができる」のは次の業種ということになります。

別表第一第四号 道路、鉄道、軌道、索道、船舶又は航空機による旅客又は貨物の運送の事業
第八号 物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業
第九号 金融、保険、媒介、周旋、集金、案内又は広告の事業
第十号 映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業
第十一号 郵便、信書便又は電気通信の事業
第十二号 教育、研究又は調査の事業
第十三号 病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業
第十四号 旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業
第十五号 焼却、清掃又はと畜場の事業

40条に基づく厚生労働省令

週44時間労働

1週間について44時間労働に延長できる場合を規定しています。

労働基準法施行規則第25条の2 使用者は、法別表第一第八号、第十号(映画の製作の事業を除く。)、第十三号及び第十四号に掲げる事業のうち常時十人未満の労働者を使用するものについては、法第三十二条の規定にかかわらず、一週間について四十四時間、一日について八時間まで労働させることができる。

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次の2つを満たせば週の労働時間を44時間までにできます。一日8時間は守らなければなりません。

□ 第八号(商業など)、第十号(映画など)、第十三号(病院など)、第十四号(旅館・飲食店など)の業種

□ 使用する労働者が常時10人未満

週44時間を1ヶ月単位の変形労働時間制にも適用できます。

労働基準法施行規則第25条の2の2 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定(労使委員会における委員の五分の四以上の多数による決議及び労働時間等設定改善法第七条の労働時間等設定改善委員会における委員の五分の四以上の多数による決議を含む。以下この条において同じ。)により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、一箇月以内の期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十四時間を超えない定めをした場合においては、前項に規定する事業については同項の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において四十四時間又は特定された日において八時間を超えて、労働させることができる。

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週44時間をフレックスタイム制にも適用できます。

労働基準法施行規則第25条の2の3 使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第二号の清算期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十四時間を超えない範囲内において、第一項に規定する事業については同項の規定にかかわらず、一週間において四十四時間又は一日において八時間を超えて、労働させることができる。
一 この項の規定による労働時間により労働させることとされる労働者の範囲
二 清算期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十四時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月以内の期間に限るものとする。次号において同じ。)
三 清算期間における総労働時間
四 標準となる一日の労働時間
五 労働者が労働しなければならない時間帯を定める場合には、その時間帯の開始及び終了の時刻
六 労働者がその選択により労働することができる時間帯に制限を設ける場合には、その時間帯の開始及び終了の時刻

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1年単位の変形労働時間制及び1週間単位の非定型的変形労働時間制には適用されません。

労働基準法施行規則第25条の2の4 第一項に規定する事業については、法第三十二条の三第一項(同項第二号の清算期間が一箇月を超えるものである場合に限る。)、第三十二条の四又は第三十二条の五の規定により労働者に労働させる場合には、前三項の規定は適用しない。

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休憩付与の例外

休憩時間を与えないことができる業種及び職種が指定されています。

労働基準法施行規則第32条 使用者は、法別表第一第四号に掲げる事業又は郵便若しくは信書便の事業に使用される労働者のうち列車、気動車、電車、自動車、船舶又は航空機に乗務する機関手、運転手、操縦士、車掌、列車掛、荷扱手、列車手、給仕、暖冷房乗務員及び電源乗務員(以下単に「乗務員」という。)で長距離にわたり継続して乗務するもの並びに同表第十一号に掲げる事業に使用される労働者で屋内勤務者三十人未満の日本郵便株式会社の営業所(簡易郵便局法(昭和二十四年法律第二百十三号)第二条に規定する郵便窓口業務を行うものに限る。)において郵便の業務に従事するものについては、法第三十四条の規定にかかわらず、休憩時間を与えないことができる。

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旅客又は貨物の運送の事業、郵便の事業に使用される労働者のうち、機関手、運転手、操縦士、車掌等で、長距離にわたり継続して乗務する者が対象です。

屋内勤務者30人未満の郵便局において郵便の業務に従事するものも対象です。

労働基準法施行規則第32条2 使用者は、乗務員で前項の規定に該当しないものについては、その者の従事する業務の性質上、休憩時間を与えることができないと認められる場合において、その勤務中における停車時間、折返しによる待合せ時間その他の時間の合計が法第34条第1項に規定する休憩時間に相当するときは、同条の規定にかかわらず、休憩時間を与えないことができる。

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乗務員で前項の規定に該当しないものであっても、その者の従事する業務の性質上、休憩時間を与えることができないと認められる場合においては、その勤務中における停車時間、折返しによる待合せ時間その他の時間の合計が休憩時間に相当するときは、休憩時間を与えないことができます。

一斉休憩の例外

労働基準法施行規則第31条 法別表第一第四号、第八号、第九号、第十号、第十一号、第十三号及び第十四号に掲げる事業並びに官公署の事業(同表に掲げる事業を除く。)については、法第34条第2項の規定は、適用しない。

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労働基準法34条第2項(一斉休憩)が除外されるのは以下の業種です。

別表第一第四号 道路、鉄道、軌道、索道、船舶又は航空機による旅客又は貨物の運送の事業
第八号 物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業
第九号 金融、保険、媒介、周旋、集金、案内又は広告の事業
第十号 映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業
第十一号 郵便、信書便又は電気通信の事業
第十三号 病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業
第十四号 旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業
官公署の事業

上記以外の業種でも、労使協定を締結することにより一斉付与を適用除外することができます。

休憩自由利用の例外

労働基準法施行規則第33条 法第34条第3項の規定は、左の各号の一に該当する労働者については適用しない。
一 警察官、消防吏員、常勤の消防団員、准救急隊員及び児童自立支援施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者
二 乳児院、児童養護施設及び障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者
三 児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第六条の三第十一項に規定する居宅訪問型保育事業に使用される労働者のうち、家庭的保育者(同条第九項第一号に規定する家庭的保育者をいう。以下この号において同じ。)として保育を行う者(同一の居宅において、一の児童に対して複数の家庭的保育者が同時に保育を行う場合を除く。)

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警察官、消防吏員、常勤の消防団員、准救急隊員及び児童自立支援施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者は、所轄労働基準監督署長の許可は不要で自由利用を規制できます。

児童福祉法規定する居宅訪問型保育事業に使用される労働者のうち、家庭的保育者として保育を行う者(一部除く)も所轄労働基準監督署長の許可は不要で自由利用を規制できます。

労働基準法施行規則第33条2 前項第二号に掲げる労働者を使用する使用者は、その員数、収容する児童数及び勤務の態様について、様式第十三号の五によつて、予め所轄労働基準監督署長の許可を受けなければならない。

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乳児院、児童養護施設 及び障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者の休憩自由利用を規制するには所轄労働基準監督署長の許可が必要です。