Last Updated on 2025年10月1日 by 勝
質問数と回答の生成における3つの重要な基準
NotebookLMにおけるFAQ作成において、質問の数(シミュレーションする問い合わせの数)は、多いに越したことはありません。ただし、単に数が多いことよりも、「質問の質」と「網羅性」が重要になります。
明確な「質問数の基準」はありませんが、以下の視点で質問を作成・試行することで、実用性の高いFAQを構築できます。
1. 網羅性の基準:社員が聞きたいであろう項目を広くカバーする
社員が実際に問い合わせるであろうすべてのトピックについて質問を試すことが重要です。
質問の観点 | 具体的な質問例 |
就業規則の核 | 「フレックスタイム制のコアタイムは何時から何時までか?」 |
休暇制度 | 「年次有給休暇はいつ付与されるか?」「育児休業の申請期限はいつまでか?」 |
経費精算 | 「新幹線利用時の領収書は必要か?」「タクシー代の精算上限はいくらか?」 |
福利厚生 | 「〇〇手当の支給条件は?」「健康診断の予約方法を教えてほしい」 |
▶リストアップのヒント
- 過去の問い合わせ履歴:人事部門へのメールやチャットのログから、頻度の高い質問を抽出する。
- 既存のFAQやマニュアルの目次:マニュアルの章立てを参考に、質問のカテゴリを抜け漏れなく設定する。
2. 実用性の基準:特に重要な質問を優先する
以下の3種類の質問は、人事部門の負担軽減と社員の利便性に直結するため、必ず質問・検証すべきです。
優先すべき質問 | 理由 |
問い合わせ頻度が高い質問 | AIが回答することで、人事担当者の定型業務を大幅に削減できる。 |
回答が複雑な質問 | マニュアルを読み込まずに回答を探すのに時間のかかる質問をAIで瞬時に解決する。 |
誤解を招きやすい質問 | 複数の規定にまたがる内容や、解釈に注意が必要な項目について、AIの回答が正確か検証する。 |
3. 回答精度の基準:多様な表現で質問する
AIの回答精度を高めるために、同じ内容でも異なる言い回しで質問を試すことが有効です。
質問のバリエーション | 理由 |
キーワードのみ | 「有給 申請」 |
口語的な表現 | 「来月休みを取りたいんだけど、有給の手続きってどうやるの?」 |
丁寧な表現 | 「年次有給休暇の取得に関する正式な手続きについて教えていただけますでしょうか。」 |
これにより、社員がどのような言葉で質問しても、NotebookLMが意図を正しく汲み取り、資料に基づいた正確な回答を返せるかを確認し、必要であればAIへの指示(プロンプト)やメモ機能でチューニングを行うことができます。
次のページで、ステップ3:回答の確認・編集とナレッジの整理の重要性を解説します。