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育児休業等終了時の報酬月額改定

Last Updated on 2021年7月28日 by

標準報酬月額とは

標準報酬月額とは、毎月の給与から引かれる健康保険料や厚生年金保険料の計算の元になる金額のことで、標準報酬月額が低くなればこれらの社会保険料は安くなります。

ただし、すぐに連動するのではなく、随時改定では「固定的賃金の変更があったこと」「変更月以降3ヶ月連続して17日以上の勤務があること」「従前の等級より2等級変わること」などの条件がそろった場合のみに改定できます。

育児休業終了時の扱い

それに対し、育児休業等終了時改定では「固定的賃金に変更があったかは関係なく」「育児休業終了月以降3ヶ月以内に、17日以上勤務した月がひと月あれば対象」「従前の等級より1等級下がれば対象」と、改定の条件がゆるやかになっています。

育児休業等を終了した被保険者が3歳未満の子を養育している場合には、申出をすれば、育児休業等の終了日の翌日の属する月以後3ヶ月間の報酬月額の平均が標準報酬月額とされます。

この育児休業等終了時改定で改定された標準報酬月額は、その育児休業等の終了日の翌日から起算して2ヶ月を経過した日の属する月の翌月から、次回の定時決定までの各月の標準報酬月額とされます。

育児休業に入り、報酬がゼロになっても、その時点で標準報酬月額の改定は行いません。休業期間中の保険料は免除されるので、標準報酬月額を据え置いても、被保険者本人は不利益を受けません。しかし、休業から復帰後は、保険料の徴収が再開始されます。

この育児休業等終了時改定は、復帰後に短時間勤務を選択したり、残業ができなくなって給与額が以前より下がったときに利用できます。特に収入が変わらなかったり、逆に昇給などで以前より高くなるなら適用されません。

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