Last Updated on 2025年8月10日 by 勝
「固定資産管理」は、会社の財産を正確に把握するために欠かせない業務ですが、減価償却費の計算や現物との照合作業など、手間がかかることが多いですよね。
そんな悩みを解決してくれるのが、クラウド型の固定資産管理システムです。今回は、会計システムとの連携や、文書・写真・位置情報の取り込みなど、DXを推進する上で特に便利な機能を持つ主要なシステムとその概要を紹介します。
クラウド型固定資産管理システムのメリット
従来のExcel管理と比較して、クラウド型システムには以下のようなメリットがあります。
業務効率化:減価償却計算が自動で行われるため、手作業によるミスがなくなります。
情報の一元管理:固定資産の台帳、現物の写真、契約書などの関連情報を一か所にまとめて管理できます。
現物管理の効率化:スマートフォンのカメラ機能などを活用し、現物情報(写真、位置情報)を簡単に記録・更新できます。
場所を選ばないアクセス:インターネット環境があれば、どこからでも最新の固定資産台帳を確認できます。
おすすめのクラウド型固定資産管理システム
1. MFクラウド固定資産
概要:会計システムで有名なマネーフォワードの固定資産管理システムです。同社の会計システムとの連携が非常にスムーズで、仕訳の自動作成や減価償却費の自動計算が強みです。
特徴:
会計システムとの連携:マネーフォワード会計とのシームレスな連携により、固定資産の登録から減価償却費の計上まで自動化できます。
スキャン取込:スキャンした請求書や納品書をデータとして取り込むことができ、証憑書類と固定資産台帳を紐づけて管理できます。
現物管理機能:スマホアプリで現物の写真を撮影し、位置情報とともに登録・管理できる機能も搭載しています。
2. freee固定資産
概要:こちらもクラウド会計のfreeeが提供する固定資産管理機能です。直感的な操作性で、経理初心者でも簡単に扱えるのが魅力です。
特徴:
会計システムとの連携:freee会計との連携が前提となっており、固定資産の登録情報が会計帳簿に自動で反映されます。
減価償却の自動計算:取得価額と耐用年数を入力するだけで、減価償却費が自動で計算・計上されます。
書類の添付機能:領収書や契約書などの証憑をデータとして添付し、固定資産台帳と紐づけて管理できます。
3. 勘定奉行クラウド 固定資産編
概要:長年の実績を持つOBCの「奉行シリーズ」のクラウド版です。中小企業から大企業まで、幅広い規模の企業に対応できる豊富な機能が特徴です。
特徴:
豊富な管理項目:リース資産やソフトウェアなど、さまざまな種類の固定資産を一元管理できます。
現物管理ソリューション:別途提供されているアプリやシステムと組み合わせることで、QRコードやバーコードを利用した現物照合や位置情報の管理も可能です。
他システムとの連携:奉行クラウド会計はもちろん、他社の会計システムやERPとも柔軟に連携できる場合があります。
まとめ:自社に合ったシステム選びのポイント
クラウド型の固定資産管理システムは、手作業を減らし、管理業務を大幅に効率化してくれます。
どのシステムを選ぶかは、以下の点を考慮すると良いでしょう。
現在利用している会計システム:既にマネーフォワードやfreeeなどのクラウド会計を利用している場合は、同じシリーズの固定資産管理システムを選ぶと連携がスムーズです。
企業の規模と業種:大企業や特殊な固定資産が多い場合は、多機能なシステムが適しているかもしれません。
現物管理の重要性:固定資産の数が多く、現物照合の手間を削減したい場合は、スマホ連携やQRコード管理機能が充実したシステムがおすすめです。
デジタルツールを上手に活用して、固定資産管理をもっと楽に、正確に行いましょう。
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