二級ボイラー技士免許とは?

安全衛生管理

資格の概要と業務範囲

二級ボイラー技士免許は、工場やビル、病院、ホテルなどの施設に設置されているボイラーの運転・管理を行うために必要な国家資格です。

ボイラーは高温・高圧の蒸気や温水を発生させる設備であり、取り扱いを間違えると重大な事故につながる危険性があるため、資格保有者による適切な管理が法律で義務付けられています。

項目内容
資格の種類国家資格(ボイラー技士免許の中で最も初級)
業務範囲の制限伝熱面積25㎡以下のボイラーの運転、点検、保守管理を行うことができます。
仕事内容ボイラーの運転操作(起動・停止)、温度や圧力の調整、燃料の供給、定期的な点検・保守、故障時の初期対応、安全管理などが主な業務です。
活躍の場ビルメンテナンス(ビルメン)、工場、病院、学校、ホテル、温泉施設など、冷暖房や給湯設備にボイラーが設置されている幅広い施設。

ボイラー技士には特級、一級、二級の区分があり、二級は扱えるボイラーの規模に制限がありますが最初に取得することが多い資格です。

免許の取得方法

二級ボイラー技士免許を取得するには、以下の2つのステップが必要です。

ステップ1:筆記試験に合格する

試験情報内容
受験資格特になし(学歴や実務経験は問われず、誰でも受験可能)
試験形式五肢択一式のマークシート方式(全40問)
試験科目1. ボイラーの構造に関する知識 (10問)
2. ボイラーの取扱いに関する知識 (10問)
3. 燃料及び燃焼に関する知識 (10問)
4. 関係法令 (10問)
合格基準各科目40%以上の得点があり、かつ全科目の合計で60%以上の得点が必要。

ステップ2:免許交付要件を満たす

筆記試験に合格しただけでは免許は交付されません。以下のいずれかの実務経験・講習の修了が必要です。

  1. ボイラー実技講習(20時間)を修了する。
    • (実務経験がない方が最も一般的な方法です。試験合格の前後どちらでも受講できます。)
  2. ボイラーの取扱いについて6ヶ月以上の実地修習を経た者。
  3. ボイラー取扱技能講習を修了し、4ヶ月以上小型ボイラーを取り扱った経験がある者。

筆記試験の合格と、上記いずれかの要件を満たした後、必要書類を揃えて東京労働局免許証発行センターに申請することで、二級ボイラー技士免許が交付されます。