Last Updated on 2025年8月5日 by 勝
タイムカードで勤怠管理をしてきた会社が、人数が増えて手作業での入力に限界を感じてきた。タイムカードだけでは労働時間の把握方法に問題がある。などとお考えの場合、こうした課題を解決するためには、勤怠管理システムの導入が非常に有効です。
勤怠管理システム導入のおすすめ
勤怠管理システムの導入には、大きく分けて3つのアプローチが考えられます。それぞれの特徴と、どのような会社に適しているかを解説します。
クラウド型の勤怠管理システム
「マネーフォワードクラウド勤怠」や「KING OF TIME」に代表される、インターネット経由で利用するシステムです。
- メリット:
- コスト効率: サーバーの構築が不要なため、初期費用を抑えて始められます。
- 手軽さ: Webブラウザやスマホアプリから利用できるため、専門知識がなくても簡単に運用できます。
- 自動化: 打刻データは自動で集計され、給与システムと連携すれば手入力の手間がなくなります。
- 多様な打刻方法: スマホのGPS打刻、ICカード、PCなど、さまざまな方法に対応しています。
- 法改正への対応: 労働基準法などの法改正にシステムが自動で対応してくれるため、コンプライアンス面も安心です。
- こんな会社におすすめ:
- 初期費用を抑えたい
- 手軽に導入・運用したい
- 給与計算の手間を大幅に削減したい
グループウェアと連携する勤怠管理システム
すでに「Microsoft 365」や「Google Workspace」などのグループウェアを使っている場合に、その拡張機能(アドオン)として勤怠管理システムを導入する方法です。
- メリット:
- 情報の一元化: 勤怠情報と、メールやチャット、スケジュールといった業務情報を同じプラットフォーム上で管理できます。
- コスト効率: 既存のライセンスを最大限活用できるため、トータルの費用を抑えられる可能性があります。
- 使い慣れた画面: 従業員は使い慣れたグループウェアの画面で操作できるため、新しいシステムへの抵抗感が少ないです。
- こんな会社におすすめ:
- グループウェアを積極的に活用している
- 勤怠管理以外の業務情報も一元管理したい
- 新しいシステムを導入することに抵抗がある従業員が多い
専用の勤怠管理システムを併用するケースが一般的
多くの企業では、Microsoft 365 や Google Workspace を「基盤(インフラ)」として活用しつつ、KING OF TIME、ジョブカン勤怠管理、freee勤怠などような外部の勤怠管理クラウドサービスを併用しています。これらは多くが「Microsoft アカウント」や「Google アカウント」とのSSO(シングルサインオン)に対応しており、ログインの手間なく勤怠操作が可能です。
ハードウェア型のタイムレコーダー
指紋認証やICカードリーダーが搭載された専用機器を、PCに接続して使うシステムです。
- メリット:
- 不正打刻防止: 生体認証を使えば、なりすまし打刻を防止できます。
- リアルタイム管理: 打刻データがリアルタイムでPCに送信されるため、集計作業が不要になります。
- 買い切り型: 月額費用が発生しない製品を選べば、長期的に見てコストを抑えられる場合があります。
- こんな会社におすすめ:
- 不正打刻防止を最優先したい
- 拠点ごとに機器を設置しても問題ない
- 月額費用を避け、初期投資のみで完結させたい
導入を成功させるためのステップ
どの方法を選ぶ場合でも、以下のステップで進めることが成功の鍵です。
- 要件の整理: まず、自社の就業規則や勤怠ルール(フレックス、シフト制など)を整理し、「どんな機能が絶対に必要か」を洗い出しましょう。
- 比較・検討: 複数のシステムを比較し、無料トライアルなどを利用して、実際の使い勝手を確認してみるのがおすすめです。
- 社内周知と教育: 新しいシステムを導入する目的を従業員に伝え、マニュアル作成や説明会を行うことで、スムーズな移行を促しましょう。
まずは、御社の給与計算の方法や就業規則に合ったシステムはどれか、検討してみてはいかがでしょうか。
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