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会社の運営

会社の担当者が、取引先からお歳暮などを受け取ることを禁止するべきでしょうか?

Last Updated on 2025年8月31日 by

会社の購買担当者が、購買品の購入先からお歳暮やお中元を受け取るのは、慣習として認めるべきでしょうか、禁止するべきでしょうか。

結論から言うと、会社としては購買担当者が取引先からお歳暮・お中元を受け取ることは、禁止または制限するのが望ましいです。

お歳暮お中元の取り扱い

次の点を考慮する必要があります。

利益相反・公正性の問題: 購買担当者は取引先を選定する立場にあるため、贈答品を受け取ることで「えこひいき」「接待による影響」が疑われ、購買判断の公正性が揺らぎます。

社内外からの不信感: 「あの会社は賄賂的なやり取りがあるのでは?」という疑念を生むと、企業の信用失墜につながります。

時代の変化: 昔は慣習として容認されていた面もありますが、近年はコンプライアンス重視が当たり前になり、上場企業や大企業ではほぼ全面禁止が一般的です。

法的リスク: 私企業間でも「背任」「贈収賄」に問われる余地があり、特に公的機関やその関連団体では厳格に禁止されています。

したがって、「一律禁止」とした方が分かりやすく、公平性も担保しやすいです。

この場合、自宅に届いた場合は会社に申告・提出させるルールを定めるとより徹底できます。多くの企業ではそのようにしてコンプライアンスを担保しています。

なお、会社によっては、「会社に届いたものは個人では受け取らず、全社員で分ける」「一定額以下のみ受領可能」などのルールを定めているケースもあります。

接待の取り扱い

取引先との「飲食」は単なる饗応ではなく、情報交換・関係維持・信頼構築の場としてプラスに働くこともあります。そのため、すべてを一律禁止にすると逆にビジネス機会を失う場合もあります。

全面禁止は、分かりやすく、疑念を一切生まない効果がありますが、民間企業は一定の条件下で認めるケースが多いようです。

接待ルールの例

  • 昼食や軽食程度は許容(相手持ちでも可。ただし高額はNG)
  • 購買担当など影響力の大きい部署は一律禁止
  • ゴルフ・旅行・高級クラブなどは全面禁止
  • 夜の会食は当方負担、または割り勘を基本とする
  • やむを得ず相手持ちとなる場合は、事前・事後に上司に報告

以下に、規程サンプルを示します。会社の考え方を反映させて加除訂正してお使いください。

贈答品・接待等の授受に関する規程(サンプル)

第1条(目的)
この規程は、取引先その他の関係者から贈答品や接待等を受領することにより、職務の公正性や会社の信用を損なうことを防止し、コンプライアンスの徹底を図ることを目的とする。

第2条(基本原則)
社員は、取引先等からお中元・お歳暮その他の贈答品や金品を受領してはならない。

2 社員は、取引先等から飲食その他の接待を受けてはならない。ただし、業務上必要な情報交換や信頼関係の構築を目的とし、社会通念上妥当と認められる範囲のものについては、第4条の定めるところに従う。

第3条(申告・提出義務)
贈答品等が社員の自宅や職場に送付されたときは、社員は速やかに所属長に報告し、会社に提出しなければならない。

2 提出された贈答品等の処理方法は、総務部長が決定する。

第4条(接待に関する取扱い)
取引先との飲食については次のように取り扱う。

1.割り勘または当社負担を原則とする。
2.取引先の負担による飲食を受ける場合は、業務上の情報交換や打合せ等に付随して行われるものであることを前提とし、社会通念上妥当と認められる程度の内容であること(概ね一人あたり5,000円以下を目安とする)。
3.いずれの場合も、所属長に報告し、原則として事前に承認を得なければならない。
4.当該取引先からの購買に直接関与する社員は、前各項の例外を適用せず、いかなる場合も接待を受けてはならない。

第5条(禁止事項の例)
次の行為は金額の多少にかかわらず禁止する。

1.商品券、金銭、宝飾品等の贈答品の受領
2.過度または豪華な飲食接待
3.ゴルフ、旅行、観劇、娯楽施設の利用を伴う接待
4.過度な繰り返しの贈答・接待

第6条(違反への対応)
この規程に違反した場合、就業規則に定める懲戒の対象となることがある。

第7条(補則)
本規程の定めでは判断しがたい事項が生じたときは、総務担当役員が判断するが、関係部門への事情聴取を経て速やかに本規程を改定するものとする。


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