情報システム課はどんな仕事をしているの?わかりやすく解説!

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Last Updated on 2025年10月1日 by

「情報システム課」や「情報システム部」(略して「情シス」と呼ばれることが多いです)は、企業のITに関するあらゆる業務を一手に担う、非常に重要な部門です。

一般的に、その業務内容は大きく「守り(ITインフラの安定稼働とセキュリティ)」「攻め(ITによる経営戦略の推進と業務改善)」の二面に分けられます。

情報システム課の主な業務内容(4つの柱)

1. ITインフラの構築・運用・保守(守りの基盤)

企業活動の土台となるIT環境を整え、安定的に維持する業務です。

  • 社内ネットワーク管理: サーバー、ルーター、Wi-Fiなどのネットワーク機器の設計、導入、メンテナンス。
  • ハードウェア・IT資産管理: 社員に貸与するPC、スマートフォン、プリンターなどの選定、購入、キッティング(初期設定)、在庫管理、故障対応、廃棄処理。
  • サーバー管理: 社内サーバー(物理・クラウド)の構築、監視、バックアップ、障害対応。

2. システムの開発・運用・保守(業務の核)

業務効率化やビジネスに直結するシステムを支える業務です。

  • 基幹システム(ERPなど)の管理: 会計、人事、販売、在庫管理といった企業の根幹となるシステムの運用、アップデート、トラブル対応。
  • グループウェアなどの導入・管理: メール、スケジュール管理、ファイル共有、チャットツールといった社内コミュニケーションツールの導入と運用。
  • ベンダーコントロール: 新規システム導入や改修の際、外部の開発会社(ベンダー)との仕様調整、進捗管理、契約・費用の管理を行う。

3. ヘルプデスク・サポート(社内のIT支援窓口)

社員がITを快適に使えるようサポートする業務です。

  • トラブル対応: PCが起動しない、インターネットに繋がらない、システムのエラーが出た、といった社員からの技術的な問い合わせへの対応(一次対応から問題解決まで)。
  • アカウント管理: 新入社員や異動者に対する各種システムのアカウント発行や権限設定、退職時のアカウント削除。
  • 操作マニュアル作成: 社内システムの利用方法やセキュリティに関するマニュアルの作成と周知。

4. セキュリティ・IT戦略の推進(攻めとリスク管理)

企業の情報資産を守り、ITで経営を牽引する業務です。

  • 情報セキュリティ対策: ウイルス対策ソフトの管理、不正アクセス対策、VPNなどのセキュリティ機器の運用、情報漏洩防止策の策定と実行。
  • セキュリティ教育: 社員への情報セキュリティ研修や啓発活動の実施。
  • IT戦略・DXの推進: 経営層と連携し、ITを活用した中長期的な業務改革(DX:デジタルトランスフォーメーション)の企画立案と推進。

企業規模や業種によって、外部委託(アウトソーシング)している業務や、兼任している業務もありますが、上記が情報システム課が担う一般的な役割です。彼らはまさに「企業のIT環境と情報資産を守り、ビジネス成長をIT面から支える縁の下の力持ち」といえます。