新入社員の定着促進のためにメンター制度とバディ制度を活用しよう

採用

Last Updated on 2025年9月26日 by

制度の解説

1. メンター制度

  • 目的: 新入社員が中長期的なキャリアを描けるように、また、部署を超えた人間関係や社内の文化を理解し、精神的な安定を得られるように支援することに重点が置かれます。
  • 特徴: メンターは直属の上司ではないため、評価を気にせず本音で相談しやすい関係を築きやすいのが大きなメリットです。
  • 効果: 会社全体への帰属意識を高め、長期的な視点で社員の成長を支援します。

2. バディ制度

  • 目的: 新入社員が配属された部署ですぐに業務に慣れ、スムーズに立ち上がれるよう、日常的なサポートをすることに重点が置かれます。
  • 特徴: バディは新入社員と近い目線で、日々のちょっとした疑問(コピー機の使い方、ランチの場所、会議の進め方など)をすぐに解決できる「相棒(バディ)」のような役割を果たします。
  • 効果: 入社直後の不安を解消し、業務遂行の初期段階でのつまずきを防ぎ、早期の戦力化を促します。

メンター制度とバディ制度は、目的、役割、関係性において異なるものとして区別されます。

新入社員の早期退職を防ぐという観点からは、それぞれ異なる側面からサポートを提供する、非常に有効な制度です。

主な違いは以下の通りです。

比較項目メンター制度(Mentor System)バディ制度(Buddy System)
主な役割・目的心理的・中長期的なキャリア支援日常的な業務サポートと職場への早期適応
相談内容精神的な悩み、人間関係、キャリアプラン、会社生活全般日々の業務の進め方、社内ルール、備品の場所、部署内の慣習など「誰に聞けばいいかわからない」こと
担当者(相談役)メンター (Mentor)バディ (Buddy)
所属部署新入社員とは異なる部署の先輩・上司であることが多い新入社員と同じ部署の先輩であることが多い
経験・年齢年齢や社歴が離れた経験豊富な先輩社員や管理職年齢や社歴が比較的近い先輩社員
期間・性質比較的長期間(半年〜1年、あるいはそれ以上)。正式・構造的な関係。比較的短期間(入社後数週間〜3ヶ月程度)。非公式・友好的な関係。

結論

多くの企業では、この2つの制度を組み合わせて運用することで、「バディで日常の不安を解消し、メンターでキャリアやメンタル面のより深い悩みをケアする」という、多角的なフォロー体制を構築しています。