オフィス入退室管理について解説

Last Updated on 2025年9月15日 by

オフィス入退室管理の方法

オフィスの入退室管理で現在多く行われている方法は、主に以下の4つに分けられます。

  • ICカード認証:社員証や交通系ICカードなどをカードリーダーにかざして入退室する方法です。導入コストが比較的安く、既存のカードを流用できる場合もあるため、広く普及しています。
  • 暗証番号認証:テンキーに暗証番号を入力して入退室する方法です。他の方法に比べて導入コストが最も抑えられるのがメリットです。
  • 生体認証:指紋、顔、静脈などの生体情報を用いて認証を行う方法です。個人に固有の情報を用いるため、セキュリティレベルが最も高く、なりすましや紛失のリスクがありません。
  • スマートフォン認証:専用のアプリをインストールしたスマートフォンをかざしたり、無線通信を利用したりして入退室する方法です。多くの従業員がすでに所持しているスマートフォンを利用するため、機器のコストを抑えられます。

各方法のメリット・デメリット

方法メリットデメリット
ICカード認証・導入コストが比較的低い
・運用が簡単
・勤怠管理システムなど他のシステムと連携しやすい
・紛失や盗難によるなりすましのリスクがある
・カードを忘れた場合に対応が必要
暗証番号認証・導入コストが最も低い
・運用が簡単
・暗証番号の共有や盗み見られるリスクがある
・入退室した個人の特定が難しい
生体認証・セキュリティレベルが非常に高い
・なりすましや紛失のリスクがない
・ハンズフリーでの認証も可能
・導入コストが高価
・生体情報の登録に手間がかかる
・認証に個人差が出ることがある
スマートフォン認証・導入コストを抑えられる
・鍵の管理が不要
・時間や期間を限定した鍵の付与も可能
・スマートフォンを忘れた場合に対応が必要
・電池切れで利用できなくなる可能性がある

システムの種類

上記の認証方法を組み合わせて、入退室管理システムを構築します。大きく分けて以下の2つのタイプがあります。

  • オンプレミス型:自社内に専用のサーバーや管理パソコンを設置して運用するシステムです。高度なカスタマイズが可能で、独自のセキュリティポリシーに合わせた運用ができますが、導入や管理の手間、コストがかかります。
  • クラウド型(スマートロック):インターネットを経由してクラウド上で管理するシステムです。サーバーの設置が不要で、初期費用を抑えられ、導入が比較的簡単です。複数拠点の一元管理も容易に行えます。

どの方法を選ぶかは、オフィスや管理したい場所のセキュリティレベル、予算、利便性などを考慮して決めることが重要です。例えば、機密情報を扱う重要な部屋には生体認証を、一般的なオフィス入り口にはICカード認証やスマートフォン認証を導入するなど、場所によって認証方法を使い分けることも有効です。


会社事務入門事務処理のいろいろと事務処理の効率化>このページ