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採用の事務

面接序盤で判断してしまうことのリスクと対応

Last Updated on 2025年8月13日 by

面接担当者の心構え

短時間で判断するのは危険です

  • 人は第一印象に大きく影響される(初頭効果
  • その後の情報を第一印象に合わせて解釈してしまう(確証バイアス
  • 序盤で判断すると、本来の能力や適性を見逃す可能性が高まる

「絶対採用しない」と思っても最後まで面接を続ける理由

  • 公平性の確保:全候補者に同じ条件・同じ時間で面接する必要がある
  • 企業イメージ保護:途中で面接を打ち切ると、応募者の印象が悪くなり、口コミや評判に影響するリスクがある
  • 逆転の可能性:序盤で緊張していた応募者が、後半で実力や人柄を発揮することがある

態度や表情への注意

判断が固まってしまうと、無意識に以下のようなサインが出やすくなります。

  • 声のトーンが冷たくなる
  • アイコンタクトが減る
  • 話を早く切り上げるような相槌や返事をしてしまう

応募者は面接官の表情・雰囲気に敏感に反応します。
面接時間を通じて表情を一定に保ち、質問や相槌のテンポ・態度を均等にすることが大切です。

実務的な対策

  1. 質問シートに沿って進行する
    → 感情ではなく評価項目に基づいて判断する
  2. 序盤では採否を決めないルールを作る
    → 「面接後半まで結論を出さない」と自分に言い聞かせる
  3. 面接終了後、数分置いて評価を書く
    → 感情が落ち着いてから採否判断を行う

面接担当者の心得

  • 「最初の印象はあくまで仮評価」と考える
  • 面接官の役割は、応募者全員が面接時間いっぱい能力や人柄を発揮できる環境を作ること
  • そのためには、途中で気持ちが固まっても態度に出さず、最後まで一定の姿勢で臨むことが重要

面接官向け事前チェックリスト

上記の内容に基づいて「面接官用の事前チェックリスト」を作りました。面接直前に見直すことで面接の心構えを毎回意識できます。

【使い方】

  • 面接前にチェックを入れて意識をセット
  • 面接後にも振り返りチェックで自己評価
  • 公平公正な面接に役立ててください

【面接前】

  • [ ] 質問シート・評価項目を手元に準備した
  • [ ] 「序盤では採否を決めない」と意識した
  • [ ] 面接時間いっぱい応募者に話してもらうつもりで臨む

【面接中】

態度・表情

  • [ ] 表情を一定に保っている(眉間にしわを寄せない・笑顔を保つ)
  • [ ] アイコンタクトを継続して取っている
  • [ ] 声のトーンや話すスピードが途中で変わっていない
  • [ ] 質問の質や深さが応募者によって変わっていない

判断のタイミング

  • [ ] 序盤で「採用/不採用」を決めていない
  • [ ] 気持ちが固まっても態度に出していない
  • [ ] 途中で打ち切らず、最後まで同じペースで進行している

【面接後】

  • [ ] 面接終了後に数分置いて評価を記入した
  • [ ] 感情ではなく評価項目のスコアで判断した
  • [ ] メモは事実ベースで記録し、印象だけに頼っていない

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