Last Updated on 2025年9月1日 by 勝
まもなく出産を控えています。育児休業制度を利用して会社を休みますが、同居している親が最大限面倒をみてくれると言っています。私としてはせっかくの機会なので、英会話教室に通ったり、友達と旅行したりしようと思うのですが、法律や就業規則に違反しているか心配です。どういう点に気をつければよいでしょうか?
まず結論から申し上げますと、育児休業中に英会話教室に通ったり、旅行したりすること自体は、原則として法律や会社の就業規則に違反するものではありません。
育児休業中の活動制限はない
育児休業は、育児を行うために取得できる休業であり、その目的は「子の養育」です。しかし、育児・介護休業法には、育児休業中に育児以外の活動を行うことを禁止する規定はありません(育児休業中の就業を除く)。基本的には自由に利用することができます。
ただし、いくつか注意すべき点がありますので、以下にご説明します。
会社との関係
就業規則
多くの会社では、育児休業に関する独自の規定を設けています。特に、「育児休業中の過ごし方に関する規定」や「副業に関する規定」について確認することをお勧めします。
英会話教室に通うことや旅行をすることは副業にはあたりませんが、例えば、旅行中に動画配信などの副業をしてしまうと、会社の副業禁止規定に抵触する可能性があります。
上司や同僚との関係
育児休業は「子の養育」を目的とするものです。したがって、あまりにも育児とはかけ離れた活動に終始していると、会社によっては問題視される可能性があります。
会社の同僚や上司の中には、「育児休業中に旅行ばかりしていた」と知れば、快く思わない人もいるかもしれません。円満な人間関係を維持するためにも、復帰後のことを見据えて行動することが大切です。
もちろん、会社から「育児をせずに遊んでいる」といった理由で不当な扱いを受けた場合は、ハラスメントに該当する可能性があります。しかし、そうしたトラブルを避けるためにも、バランスの取れた行動を心がけることが賢明です。
育児休業給付金
育児休業期間中には、雇用保険から育児休業給付金が支給されます。この給付金は、「育児のために休業している」ことを前提に支給されるものです。
英会話教室や旅行は、「育児のために休業している」範囲かどうか心配かもしれませんが、英会話教室や旅行に行ったとしても、育児休業給付金に影響することはありません。
まとめ
リフレッシュや自己研鑽も育児休業の有効な利用法の一つです。ぜひ、英会話や旅行を楽しんで、充実した時間を過ごしてください。
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