衛生管理者

Last Updated on 2021年8月28日 by

衛生管理者とは

労働安全衛生法の定めにより、労働者が50人以上の事業場は、職種にかかわらず「衛生管理者」を選任して衛生に係る技術的事項を管理させる義務があります。

衛生管理者になるには試験を受けて衛生管理者免許を取る必要があります。医師、歯科医師、労働衛生コンサルタントは、試験を受けなくても衛生管理者になることができます。

衛生管理者免許は3種類あります。業務の範囲が広い順に、衛生工学衛生管理者、第一種衛生管理者、第二種衛生管理者となっています。難しい試験なので、50人近い事業場は早めの対策が必要です。

第一種・第二種衛生管理者免許については、下の公益財団法人安全衛生技術試験協会のホームページを参考にして下さい。

選任すべき数

常時50人以上の労働者を使用する事業者は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。また、人数によっては専任が必要になります。

専属というのは、その事業所にしか勤務していないこと(他の仕事を兼任していてもかまいません)で、選任というのはその業務のみに従事することです。

業種によっては、派遣契約や委任契約に基づき、自社の労働者以外の者に衛生管理者を担当させることも認められています。

事業場の規模が大きい場合は複数の選任をしなければならず、次のとおりとなっています。

衛生管理者の人数労働者数
1人
50人〜200人
2人
201人〜500人
3人
501人〜1,000人
4人
1,001人〜2,000人
5人
2,001人〜3,000人
6人
3,001人以上

また、次に該当する事業場にあっては、衛生管理者のうち1人を専任(衛生管理者の業務だけを行う)にしなければなりません。

1 業種にかかわらず常時1,000人を超える労働者を使用する事業場
2 常時500人を超える労働者を使用する事業場で、坑内労働または一定の有害な業務に常時30人以上の労働者を従事させるもの

常時500人を超える労働者を使用する事業場で、エックス線等の有害放射線にさらされる業務や鉛等の有害物を発散する場所における業務などに常時30人以上の労働者を従事させる場合は、衛生管理者のうち1人を衛生工学衛生管理者免許を受けた者のうちから選任することとなっています。

衛生管理者の仕事

毎週1回以上、職場巡視をして、点検し、有害のおそれがあるときは直ちに健康障害を防止する措置をとる必要があります。また、事業者は、衛生管理者にこうした措置をとる権限を与えなければなりません。

衛生管理者を選任しなければならない事業場は、同時に衛生委員会の設置義務もあります。事業者は、衛生委員会のメンバーには衛生管理者を入れなくてはなりません。

選任と解任

事業場における常時使用する労働者数が50人以上になったときは、その選任事由が発生してから、14日以内に選任しなければなりません。

選任したら、所轄の労働基準監督署長に遅延なく選任報告書を提出しなければなりません。

免許の写し又は資格を証する書面を添付してください。

厚生労働省のウェブサイト「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」で作成することができます。統括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医の選任報告は同じ様式を用います。解任も同じ様式を用います。

衛生管理者の設置義務は労働基準法に定められた義務なので、選任した衛生管理者が退職等でいなくなったときは、衛生管理者不在の状態で放置することはできません。

労働安全衛生法には、「衛生管理者の選任の特例」という規定があります。

「第8条事業者は、前条第一項の規定により衛生管理者を選任することができないやむを得ない事由がある場合で、所轄都道府県労働局長の許可を受けたときは、同項の規定によらないことができる。」

つまり、予期せぬ事情によって衛生管理者が不在になったときは、労働基準監督署を通じて都道府県労働局長の特例許可を申請しなけれなりません。

また、一時的な不在にも気をつけなければなりません。

労働安全衛生法第3条の「事業者は、総括安全衛生管理者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によつて職務を行なうことができないときは、代理者を選任しなければならない」の規定は衛生管理者について準用されます。

いずれにしても、不在に備えて、日頃から有資格者を複数にしておくように心掛けましょう。

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