Last Updated on 2022年6月6日 by 勝
与信管理規程
第1章 総則
(目 的)
第1条 この規程は与信限度の管理と債権の管理について定める。
(定義)
第2条 与信限度とは、その取引先との取引によって発生する売掛残高と受取手形未決済残高の合計について、会社が設定した上限金額をいう。
2 滞留債権とは、銀行取引停止または会社更生、特別清算、破産等の申立てをし(または申立てを受け)、または営業を休・廃止した取引先に対して有する債権をいう。
3 注意債権とは、営業継続中の取引先より支払延期等の申入れを受け、その申入れを承認した債権、もしくはこれに準ずる債権をいう。
第2章 与信の決定
(与信限度の決定手続き)
第3条 与信限度は、全ての取引先について毎年1回設定しなおす。
2 個々の取引先と取引継続を希望する場合は、前に与信限度額を設定してから12ヶ月を経過した日から1週間以内に、営業部門は、新年度に適用される与信限度額を申請する。その際、取引の現状と将来見通しについての意見を付さなければならない。また、与信限度額が○○万円を超える取引先については興信所の調査書を添付することを原則とする。
3 経理部は営業部門から提出された与信限度稟議について審査し、意見を付して専務に回議する。
4 経理部は次の事項に該当する場合は、そのことについて必ず意見に記載しなければならない。
① その取引先が過去において、特にこの一年間において、支払い遅延等を発生させたことがある
② この1年間において与信限度額を超える取引が発生したことがある
③ この一年を通じて実際の取引が与信限度額を大きく下回っている
④ その取引先に関する風評を耳にしたことがある
5 専務は営業部門から提案された与信限度の範囲内で与信限度を決定する。ただし、前の与信限度と比べて○倍以上増加させることになる決定、または○○万円以上の与信については社長に報告し了解を得なければならない。
(新規取引先の決定)
第4条 新規取引については、特に慎重であることを要するので、取引判定会議において審議する。取引を可としたときは、取引判定会議は併せて初年度の与信限度を決定する。
2 判定会議のメンバーは専務取締役、管理部門の部長1名、営業部門の部長1名の計3名とする。
3 営業部門は、できるだけ具体的な資料を提示して取引開始の必要性を説明しなければならない。
4 判定会議において不可の判定がでたときは取引をしてはならない。
第3章 与信管理の運用
(与信限度の運用)
第5条 この規程に定める手続きにより決定した与信限度額を超えた取引をしてはならない。
2 定められた与信限度を超えないように管理する第一の責任者は、直接の営業担当者とその上司である営業課長である。
3 経理部は、与信限度と実際取引の動向について、毎月末に調査し、その結果を専務に報告しなければならない。
(与信限度の減額等)
第6条 営業担当者は、当該取引先の信用状態に変化・異常があると判断したときは、直ちに経理部長に報告するとともに、債権の減少を図らなければならない。
2 経理部長は、取引先の信用状態に変化・異常があると判断したときは、営業担当者等の営業部門に対し、与信限度の減額または取引の中止を勧告することができる。
第5章 滞留債権等の管理
(回収の遅延等)
第7条 営業担当者は、与信限度以内であっても、約定の期限通りに全額入金しない場合は、直ちに原因を究明し、所要の処置をとらなければならない。
(回収計画の報告)
第8条 回収の遅延理由が、取引先の経営不振、倒産等によるものであるときは、今後の回収計画について経理部に報告しなければならない。
(滞留債権の処理)
第9条 滞留債権についての、担保権の実行、法的手続き、債権の放棄などの処分については、専務が決定する。ただし、○○万円を超える場合は社長に報告しなければならない。
第6章 その他
(秘密の厳守)
第10条 与信限度に関する事項は、社外に対して漏えいすることがないよう、機密事項として管理されなければならない。
(解釈等)
第11条 この規程に定めのない事項およびこの規程の解釈に疑義が生じたときは、経理部長がこれを解釈する。ただし、経理部長は、事後、速やかに本規程の改定手続きをとらなければならない。
付 則
この規程は、平成○年○月○日から実施する。
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