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退職の確定

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退職はどの段階で確定するのでしょうか。

双方が合意したとき

従業員からの退職願の提出は、法的には「会社に対して雇用契約を解約する申し込み」です。

この「願」に対して、会社が承諾すれば、合意した退職日において労働契約の終了が確定します。

退職時期に関する就業規則の記載例

一般的には、就業規則に次のように記載されています。

就業規則第〇条
従業員が次の各号の一に該当する場合には、各号に記した日をもって退職とする。
(1)死亡したとき
(2)自己の都合により退職を申し出て会社の承認があったとき
(3)自己の都合により退職を申し出たが、会社の承認がないときは退職願を提出して14日を経過した時
(4)休職期間満了日までに休職理由が消滅しないとき
(5)従業員が行方不明となって30日を経過した場合は、退職の意思表示があったものとみなす
(6)取締役又は監査役に就任したとき
2 前項(2)(3)において、従業員が自己の都合により退職しようとするときは、30日前までに退職の申し出をしなければならない。承認権限者は、本社においては総務部長、支店においては支店長、工場においては工場長とする。

退職願を撤回してきたら

会社が承諾するまでは雇用契約の解約が確定していないので、会社が承諾する前なら撤回することができます。上記の就業規則例の場合であれば、本社従業員が上司に渡した退職願いは総務部長に到達して決裁されたときをもって退職が確定することになります。つまり、まだ上司の手元にある段階であれば撤回が可能ということでもあります。

裁判例では、翌日になって退職願いの撤回を申し出た従業員が訴えを起こしましたが、従業員が敗訴しています。

この裁判例により、「退職の申し入れに対して、人事権限のある者が承諾した場合には解約合意が成立し、これを後日取消することはできない」という扱いが定着しています。

口頭による退職の意思表示と承諾が成立した場合、文書がなくても効力は同じです。ただし、証拠がないので言った言わないの水掛け論になることがあります。退職の意思表示に対しては速やかに文書による退職願の提出を求め、その後に会社としての退職手続きに移ることが一般的です。

行方不明従業員の退職時期

行方不明の場合は、例えば「無断欠勤14日」で懲戒解雇と決めている場合は、それを適用することもできるでしょう。ただし、行方不明の事情が明らかになっていない段階で懲戒解雇というのはいささか乱暴です。事故や事件など、本人に落ち度の無い事情で連絡がとれないこともあるので、上記就業規則例(5)を適用して普通退職、あるいは休職規定の適用が妥当でしょう。

上記の就業規則では、退職の意思表示があったものとみなすという「みなし」を規定していますが、解雇の場合には、相手方に解雇の意思表示が伝わる必要があるとされているので、解雇を確かなものにするためには、簡易裁判所に申立てを行い、官報への掲載などを経て、相手方に解雇の意思表示が到達したものとみなされるという手続きをふむ必要があります。

家族が代筆した退職願は有効か

家族から出された退職届は無効だと考えるべきでしょう。本人の真意が確認できないからです。家族から出された退職届に基づいて退職の手続きを行うと、後々問題になることがあります。

病気になり回復の見込みも薄いとして家族から退職願が出されることもありますが、この場合も、本人の真意が確認できればよいのですが、そうでない場合は、(4)休職期間満了日までに休職理由が消滅しないときが適用できるまで待って、休職満了後退職を選択するべきです。