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取締役と監査役

取締役会の進行

Last Updated on 2023年11月21日 by

取締役会の流れ

取締役会は、株主総会と違っていつものメンバーでやる会議ですから、会社法や定款などに定めがある、報告すべき事項、決議すべき事項についてきちんと処理されていれば、あまり形式にこだわることはありません。

一般的に、特に小規模の会社では、社長一人が終始発言することが多いようなので、シナリオを準備する会社は少ないと思われます。

役員入室

一般的な取締役会は外に会場を借りるのではなく、社内の会議室で行われます。役員入場と言っても、列を作って入場してくるイメージではありません。会議室に定刻までに三々五々集まるという形です。始まるまでは雑談をして過ごすことが多いでしょう。ただし、社長は、全員が揃ったところで登場することにしている会社が多いと思います。

審議

通常、代表取締役社長が議長になります。会社法には取締役会の議長についての定めがないので、通常は、定款か取締役会規程で定めておきます。定めがないときは、会議の冒頭で選出します。一般論で言えば、取締役であれば誰でも議長になれます。

特定の議案に対して「特別の利害関係を有する取締役」は、利害関係のある議題の決議に参加することはできません。その場合は、取締役会の議長になることもできません。

(冒頭挨拶)
本⽇は出席くださいましてありがとうございます。当社定款第○条の定めによりまして、私、○○が議⻑を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

(冒頭挨拶続き)
ここで、議長(社長)が、近頃思ったことについて発言したり、訓示的な発言をすることが多いようです。社長の性格によります。

(開会宣⾔)
それではただ今より、令和○年度第○回取締役会を開会いたします。本⽇の会議の⽬的は、お⼿元の招集ご通知に記載してありますとおりでございます。

取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数で行うとされています。一目でわかる場合は省略することもありますが、一応定足数は意識しなければなりません。

(定足数)
本取締役会におきまして議決権を有する取締役数は○名でございます。本日ご出席の取締役数は○名でございます。したがいまして、本取締役会は必要な定⾜数を満たしております。

議事の順番に法的なしばりはありませんが、一般的には報告事項から始めます。会社法に定めのある事項は必ず報告しなければなりません。その他に、「その他の重要な業務執行の決定」として、営業方針や新商品の取り扱い、採用計画などの重要な事項の報告が行われます。重要な事項の報告は、議長自身が行うこともありますが、議長の指名で担当の取締役が行うこともあります。

(報告事項)
それでは、私から、代表取締役による自己の職務の執行状況の報告についてご報告申し上げます。お⼿元の資料をご覧ください。

(説明)

(説明終了)
以上をもちまして、報告事項を終了とさせていただきます。ご質問がある⽅は挙⼿をお願いします。

(報告事項承認)
報告事項に関しては、ここで質疑を打ち切り採決に移ります。報告事項についてはご了解をいただいたということでよろしいでしょうか。ご承認をいただきました。ありがとうございます。

(決議事項)
次に決議事項に移ります。本日の決議事項はお手元に配布している資料にございます。まず、第1号議案について主旨を説明させていただきます。

(説明)
第1号議案に質問はありませんか。

(決議)
それでは、採決いたします。原案にご異議ございませんか。ありがとうございました。本議案は原案通り承認可決されました。

(以下、次の議案)

(審議終了)
以上をもちまして、全ての決議事項が原案通り承認可決されました。ありがとうございます。その他、皆さんからなにかございますか。事務局からなにかありますか。

(閉会宣言)
それでは、本日の取締役会はこれで閉会といたします。ありがとうございました。

役員退席

特に決まりはありませんが、少し雑談をして、先に社長が退席し、その後、散会することが多いと思います。


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