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懲戒処分

懲戒処分の種類を就業規則に記載する

Last Updated on 2022年1月20日 by

処分の種類を記載する理由

懲戒処分をするには、まずどのようなことをしたら懲戒処分をすることがあるかを就業規則に記載する必要があります。これについては別ページ解説しています。

関連記事:懲戒処分の対象になる行為を就業規則に列記する

さらに就業規則には、懲戒処分の対象となる行為をしたときの懲戒処分の種類とそれぞれの説明を就業規則に記載する必要があります。

なぜその記載が必要かと言えば、使用者は就業規則に記載している処分を科すことができ、逆に言えば、就業規則に記載していない処分は科すことできないという原則があるからです。

この原則を、就業規則該当処分の原則と言います。

就業規則該当する処分を行うことができるという意味です。該当というのは記載していると読み替えたが方が分かりやすいでしょう。

このことについての最高裁判決があります。

使用者が労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する。(フジ興産事件第二小判平15・10・10)

処分されるようなことをしたのだからどんな処分をされても文句を言う方がおかしい、という経営者もいますが、どんな悪いことをしたとしても法律の定める手続きにしたがって法律の範囲で裁くのが近代国家です。会社の行う懲戒処分も、同様に就業規則の範囲で行わなければならないのです。

懲戒処分の種別

その懲戒の種別ですが、多くの会社では、就業規則に、戒告、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇、懲戒解雇などを記載しています。

さて、自社の就業規則に記載していない処分は科すことができないと書きました。

その意味は、例えば、ここに「減給」と記載していなければ、その会社は「減給」という処分ができないということです。

例えば、役職を解任する処分をしたければ「降職」が記載されていなければなりません。

不祥事の責任をとらせて課長の職を取り上げるような処分は、降職が懲戒処分の一つとして就業規則に記載されていなければ実施することができない、やった場合に、それが紛争になれば無効を主張されるおそれがあるということです。

この部分に定期的な検討を加えている会社はあまりないと思います。機会があれば検討しておきましょう。

用語の説明も記載する

種類だけを記載している就業規則は注意しなければなりません。

種類を列記するだけでなく、その用語に説明を加えましょう。

それぞれの用語は一般的に通用している用語なので、何となく知っています。そのため説明が抜け落ちていることがありがちです。

懲戒処分という重大な手続きをするのですから、お互いに認識の行き違いがあると誤解や不信を生じることになりかねません。

例えば、「戒告」を記載したら、戒告は具体的にはどういうことなのか記載します。何も説明がなければ口頭で注意されるだけだと思うかもしれません。しかし、会社は文書を貼りだしたり、始末書を出させるつもりかもしれません。何も書いていないと分かりようがありません。誰もがわかるように具体的に記載する必要があります。

就業規則記載例

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