欠勤遅刻早退の控除計算

Last Updated on 2020年12月7日 by

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欠勤等控除とは

欠勤等控除とは、欠勤や遅刻早退等の時間を賃金から差し引くことです。

賃金は労働時間に対して支払われるものなので、労働していない時間については賃金を支払わないのが原則です。欠勤や遅刻、早退の時間分を賃金を控除しても法律的に問題ありません。

ただし、就業規則に、欠勤等をしたときは賃金控除があること、その際の計算方法等について記載し、労働者へ周知しておかなければなりません。

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欠勤控除の計算方法

年平均の月所定労働日数を用いる方法

一般的に用いられている方法です。

欠勤控除額=月給与額÷(年平均の月所定労働日数×欠勤日数)

年平均の月所定休日日数は(365日-年間の所定休日日数)÷12ヶ月で算出します。

この場合、例えば年平均の月所定労働日数が20日間の場合、特定の月の所定労働日数が21日だった場合に20日間欠勤し1日出勤した場合、1日は勤務したにもかかわらず、月給与額と欠勤控除額が等しくなるので給与を支給できなくなります。1ヶ月すべて欠勤すると給与がマイナスになってしまうこともあります。

その場合でも、年間でみれば欠勤日数と欠勤控除の総額に過不足がないため違法とはなりませんが、合理的ではないので、マイナスになったときはゼロとして扱うことにするなどの対策を就業規則に定める必要があります。

該当月の所定労働日数を用いる方法

欠勤控除額=月給与額÷(該当月の所定労働日数×欠勤日数)

この場合、月によって所定労働日数が異なるので、月給与額が同じでも月によって欠勤控除額が変動します。

月給与額の時間単価が変動するので給与計算が若干複雑になりますが、実際の勤務日数に応じて支給することになるので納得性が髙いと考えられています。

年の暦日数を用いる方法

欠勤控除額=年間給与額÷(年の暦日数×欠勤日数)

この場合、欠勤1日あたりの控除額は一定となります。

ただし、労働者が全ての所定労働日数を欠勤しても給与は発生してしまいます。年の暦日数が365日とは限らない点にも注意が必要です。

毎月の暦日数を用いる方法

欠勤控除額=月給与額÷(月間の暦日数×欠勤日数)

月間の暦日数は、月によって異なるため、欠勤控除額が毎月変わります。また、この計算方式も全ての所定労働日数を欠勤しても給与は発生してしまいます。

遅刻早退の賃金控除の計算方法

月給制の場合、給与控除をするために1時間あたりの単価を出さなければなりません。多くの場合は、月給を年間平均の1ヶ月の所定労働時間数で割った額を単価とします。

計算式は、欠勤の控除の計算の「1年間の月平均所定労働日数」を「1年間の月平均所定労働時間数」に置きかえます。

例:遅刻早退控除の対象とする月の給与額÷1年間の月平均所定労働時間数×遅刻・早退の時間

諸手当に対する欠勤等控除

諸手当からも欠勤等の分を控除することができます。ただし、その旨を就業規則に定めている必要があります。

欠勤等控除額の端数処理

欠勤等控除の計算の端数処理は切り捨てが原則です。また、欠勤等控除は1分単位で控除しなければなりません。計算を簡略にするために欠勤等をしていない時間分まで控除してしまえば労働基準法違反になります。

制裁としての賃金控除

遅刻等の時間分を控除することとは別に、度重なる遅刻に対する懲戒処分の一つとして減給処分をすることがあります。減給処分には規制があるので注意が必要です。

関連記事:減給処分をするときの注意点

給与額がマイナスになる場合

欠勤等控除だけで給与額がマイナスになるのは問題ですが、欠勤等控除と社会保険料控除等が重なって重なってマイナスになる場合は問題ありません。

欠勤等控除の結果、給与額が少なくなり、ここから社会保険料を控除するとマイナスになってしまう場合、そのマイナス分を別途労働者に請求することは問題ありません。

トラブルを避けるために、長期欠勤等が予想される場合は、その旨及び支払方法について説明し納得をえておく必要があります。

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カテゴリー: 賃金