安全運転管理者による酒気帯び確認

Last Updated on 2022年3月24日 by

酒気帯び確認の義務化

2021年11月10日、「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令」が公布され、安全運転管理者の業務として、新たに下記の業務が追加されました。

・運転の前後に、運転者に対して目視およびアルコール検知器を使用して酒気帯びの有無を確認すること。
・目視およびアルコール検知器による確認の記録をデジタルデータや日誌等で1年間保存すること。
・正常に機能するアルコール検知器を常備すること。

改正前
運転しようとする運転者に対して点呼を行う等により、(中略)自動車の点検の実施及び 飲酒 、過労、病気その他の理由により正常な運転をすることができないおそれの有無を確認し、安全な運転を確保するために必要な指示を与えること。

2022年4月より
運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認すること。
前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を一年間保存すること。

2022年10月より
運転しようとする運転者及び運転を終了した運転者に対し、酒気帯びの有無について、当該運転者の状態を目視等で確認するほか、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であつて、国家公安委員会が定めるものをいう。次号において同じ。)を用いて確認を行うこと。
前号の規定による確認の内容を記録し、及びその記録を一年間保存し、並びにアルコール検知器を常時有効に保持すること。

アルコール検知器は「常時有効に保持する」ことが求められているので、定期的に故障の有無を点検するとともに、故障等に備えて予備を備えると安心です。

アルコールを検知して、原動機が始動できないようにする機能を有するものはアルコール検知器に含まれます。

いつ確認するか

「運転しようとする運転者」及び「運転を終了した運転者」に対して実施しなければなりません。朝の点呼などだけでなく、帰ってきたときにも必要です。運転中に飲酒するケースを防ぐための措置です。

また、出入りする度に確認する必要はなく、業務の開始前や出勤時、業務の終了後や退勤時に行うことでよいとされています。一般的には、朝の点呼の際と、夕方に外回りから戻ったときに行うのが自然だと思われます。

どのように確認するか

目視等で確認する、となっています。これは、運転者の顔色、呼気の臭い、応答の声の調子等で確認するとされています。

対面で検査するのが原則ですが、直行直帰の場合など対面での確認が困難な場合にはこれに準ずる適宜の方法で実施すればよいとされています。

これはやむを得ない場合はやらなくてもよいというのではありません。困難であっても何らかの方法で実施しなければならないということです。

警察庁の通達によれば、

例えば、運転者に携帯型アルコール検知器を携行させるなどした上で、カメラ、モニター等によって、安全運転管理者が運転者の顔色、応答の声の調子等とともに、アルコール検知器による測定結果を確認する。

あるいは、携帯電話、業務無線その他の運転者と直接対話できる方法によって、安全運転管理者が運転者の応答の声の調子等を確認するとともに、アルコール検知器による測定結果を報告させる方法等の対面による確認と同視できるような方法で確認する、などが例示されています。

誰が確認するか

原則として安全運転管理者本人が確認しなければなりません。

不在等に際して副安全運転管理者が行わせること、安全運転管理規程等で仕組みを作って業務を補佐するものを指定して不在等の際に代行させることは差し支えありません。

ただし、酒気帯びによる重大事故がおきたときに酒気帯び確認がいい加減だということが判明すれば、企業も重大な損害を被る可能性があるので、安全運転管理者が常時自らチェックする体制を作るのが望ましいでしょう。

運転者全員に目を配るには、安全運転管理者が他の業務に従事していたり、自ら配達に行ったりするような兼任体制では充分に職責を果たすことは困難です。安全運転管理者の専任化が進むと思われます。

記録する内容

記録しなければならないのは次の項目です。法定の様式は示されていないので項目を網羅していれば任意の様式で作成できます。なお、この記録は1年の法定保存義務があります。

・確認者名
・運転者
・運転者の業務に係る自動車のナンバーまたは識別できる記号番号等
・確認の日時
・確認の方法
・酒気帯びの有無
・指示事項
・その他必要な事項

運転者が多ければ膨大な作業になります。プログラムをつくるか市販のソフトを活用するなど効率化につとめる必要があります。

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