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再就職援助計画

Last Updated on 2024年10月11日 by

再就職援助計画とは

事業主には、離職する従業員に対して、再就職活動の援助などの責務があります。(労働施策総合推進法第6条第2項)

一つの事業所において、1か月以内の期間に、30人以上の離職者を生じさせる事業規模の縮小・事業転換等を行おうとするときに計画策定義務があります。離職者が30人未満の場合も任意で作成可能です。

この場合、離職者とは、経済的事情による事業規模の縮小等による離職者をいいます。その他の事業主都合による離職者、定年退職による離職者、雇用期間満了による離職者、自己都合退職による離職者等は原則として対象外です。(雇用期間満了による離職者と自己都合退職については一部例外があります。)

再就職援助計画は、労働者を代表する者(労働組合等)の意見を聴いた上で作成し、事業所の所在地を管轄するハローワークに提出して認定を受けることになります。

提出期日は、最初の離職者が生じる日の1か月前まです。

記載事項と様式

記載事項は以下の通りです。

□ 事業の現状再就職援助計画作成に至る経緯
□ 計画対象労働者の氏名、生年月日、年齢、 雇用保険被保険者番号、離職予定日及び再就職援助希望の有無
□ 再就職援助のための措置
□ 労働組合の意見

再就職援助のための措置は次のようなものがあります。

1.取引先企業や関係企業へのあっせん
2.取引先企業やハローワーク、(公財)産業雇用安定センターの求人情報の提供
3.求職活動のための有給休暇(労働基準法第39条の規定による年次有給休暇以外の有給休暇)の付与
4.計画対象労働者の再就職に係る支援の委託

様式は、厚生労働省ホームページ(再就職援助計画及び求職活動支援基本計画書各様式ダウンロード)のページからダウンロードできます。

大量離職届との関係

再就職援助計画の認定の申請をした場合は、大量離職届をしたものとみなされるので、30人以上の離職という要件は同じですが、大量離職届を提出する必要はありません。

関連記事:大量離職届


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