Last Updated on 2023年11月2日 by 勝
均等法の規定
男女雇用機会均等法に「男女雇用機会均等推進者」の選任についての規定があります。
男女雇用機会均等法第13条の2 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、第八条、第十一条第一項、第十一条の二第二項、第十一条の三第一項、第十一条の四第二項、第十二条及び前条第一項に定める措置等並びに職場における男女の均等な機会及び待遇の確保が図られるようにするために講ずべきその他の措置の適切かつ有効な実施を図るための業務を担当する者を選任するように努めなければならない。
努力義務規定です。
選任・変更届の提出先は、都道府県労働局雇用均等室です。様式は厚生労働省のホームページ(「男女雇用機会均等推進者選任について」のページ)からダウンロードできます。
「男女雇用機会均等推進者」の単独の様式ではなく、育児・介護休業法に基づく「職業家庭両立推進者」、パートタイム労働法に基づく「短時間・有期雇用管理者」と共通様式になっています。
特に資格はありませんが、「人事労務管理の方針の決定に携わる方」、つまり人事部長クラスが求められています。
推進者の職務
1.次のことに関し、関係法令の遵守のために必要な措置を検討し、実施するとともに、必要に応じ事業主等に対する進言、助言を行うこと。
(イ)男女雇用機会均等法に定める性差別の禁止、職場におけるセクシュアルハラスメントの防止及び母性健康管理に関すること。
(ロ)労働基準法に基づく男女同一賃金の原則及び母性保護の規定に関すること。
2.女性労働者が活躍しやすい職場環境をつくるポジティブ・アクションの推進の方策について検討し、必要に応じ事業主等に対する進言、助言を行うとともに、その具体的取組が着実に実施されるよう促すこと。
3.事業所において、女性労働者が能力発揮しやすい職場環境の整備に関する関心と理解を喚起すること。
4.男女雇用機会均等推進者の職務について、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)との連絡を行うこと
また、13条の2でいくつかの条項が指定されていますが、それぞれ次のようなものです。
第8条(女性に有利な取扱の特例)
第11条第1項(セクハラ対策)
第11条の2第2項(セクハラ防止のため労働者の理解等を深める)
第11条の3第1項(マタハラ対策)
第11条の4第2項(マタハラ防止のため労働者の理解等を深める)
第12条(保健指導又は健康診査)
第13条第1項(上記に基づく勤務の軽減等)
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