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安全衛生管理

安全衛生管理規程のサンプル

Last Updated on 2021年7月28日 by

この規程は、安全管理者の選任義務がなく、衛生管理者と産業医の選任義務がある会社用のサンプルです。

〇〇株式会社安全衛生管理規程

(目的)
第1条 この規程は、〇〇株式会社(以下「会社」という。)の安全衛生管理に関する基本的事項を定め、労働災害の防止と快適な職場環境の整備を図り、従業員の安全と健康を確保することを目的とする。

(会社及び従業員の責務)
第2条 会社及び従業員は、安全及び衛生に関する業務に協力して、労働災害の発生を未然に防止し、健康の保持のために安全及び衛生に必要な事項を遵守しなければならない。

(安全衛生方針の表明)
第3条 会社は、事業場における安全衛生水準の向上を図るため、安全衛生方針を表明し、これを事業場に掲示する等の方法で従業員に周知する。

(衛生管理者)
第4条 会社は、資格を有する従業員のうちから衛生管理者を選任し、その者に衛生に関する措置をなし得る権限を与える。

2 衛生管理者は、衛生に係わる次の技術的事項を管理しなければならない。
(1)健康に異常のある者の発見及びその処置に関すること。
(2)作業環境の衛生上の調査に関すること。
(3)作業条件、施設等の衛生上の改善に関すること。
(4)労働衛生保護具、救急用具、福祉用具等の点検及び整備に関すること。
(5)労働衛生教育、健康相談等の従業員の健康保持に必要な事項に関すること。
(6)従業員の負傷及び疾病、それによる死亡、欠勤等に関する資料の作成に関すること。
(7)衛生日誌の記載等職務上の記録に関すること等

3 衛生管理者は、随時、少なくとも週1回作業場等を巡視し、設備、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに従業員の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

4 会社は、衛生管理者が職務を遂行することができないときは速やかに代理者を選任し、これを代行させるものとする。

解説:衛生管理者について

(産業医)
第5条 会社は、資格を有する医師のなかから産業医を選任し、その者に従業員の健康管 理等の事項をなし得る権限を与える。

2 産業医は、次の事項を行わなければならない。
(1)健康診断の実施及びその結果に基づく従業員の健康を保持するための措置に関す こと。
(2)作業環境の維持に関すること。
(3)作業の管理に関すること。
(4)健康教育、健康相談その他従業員の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
(5)衛生教育に関すること。
(6)従業員の健康障害の原因の調査及び再発防止の措置に関すること。

3 産業医は、少なくとも毎月1回作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに従業員の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

解説:産業医について

(衛生委員会)
第6条 会社は、衛生委員会を設置する。

2 衛生委員会の詳細については別に定める。

関連:衛生委員会規程

(雇い入れ時の教育)
第7条 会社は、従業員を雇い入れ又は従業員の業務内容を変更したときは、当該従業員に対し、遅滞なく、当該従業員が従事する業務に関する安全又は衛生のため必要な次の事項について、教育を行なう。ただし、当該従業員が既に十分な知識及び技能を有していると認められる事項は省略することができる。
(1)業務に関して発生するおそれのある疾病の原因及び予防に関すること。
(2)整理、整頓及び清潔の保持に関すること。
(3)事故時等における応急措置及び退避に関すること。
(4)その他当該業務に関する安全又は衛生のために必要な事項

(健康診断)
第8条 従業員は、次の各号に掲げる健康診断を受けなければならない。ただし、従業員が会社が実施する健康診断を希望しない場合は、他の医師による健康診断(法定検診項目を満たすもの)を受け、その結果を証明する書面を会社に提出するものとする。
(1)定期健康診断
(2)特別健康診断

2 会社は、健康診断の結果及びその他を考慮して面接指導の対象となる従業員の面接指導の実施、その結果に基づく従業員の健康を保持するための措置について、医師の意見を聴くものとする。

3 会社は、医師の意見を聴いたうえで、その必要があると認めるときは、当該従業員の就業の停止、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮等の措置を講ずることがある。

4 会社は、健康診断を受けた従業員に対し、当該健康診断の結果を通知する。ただし、当該健康診断結果が直接従業員に通知される場合は、従業員は当該健康診断結果を会社に報告しなければならない。

5 会社は、健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要があると認める従業員に対し、医師、保健師による保健指導を行うよう努める。

(定期健康診断)
第9条 定期健康診断は、年1回以上実施する。

(特別健康診断)
第10条 特別健康診断は、次の各号に掲げる場合に実施する。
(1)従業員を採用する場合
(2)深夜業務に常時従事する従業員の場合(6か月以内ごと)
(3)その他衛生委員会が必要と認めるとき

(健康診断費用等)
第11条 前2条の健康診断費用については会社負担とし、健康診断の受診に要した時間は有給とする。

(健康診断個人票)
第12条 会社は、健康診断の結果に基づいて健康診断個人票を作成し5年間これを保管する。

(報告)
第13条 会社は、報告義務がある健康診断等について、報告書を作成して所轄労働基準督署長に報告する。

(守秘義務)
第14条 健康診断の実施の事務に従事した従業員は、その実施に関して知り得た従業員の心身の状況その他の秘密を漏らしてはならない。

(事後措置)
第15条 会社は、従業員に対して業務に就くことを禁止し、又は治療することを指導する場合には、必要に応じて、衛生委員会の意見を聴き、適切な事後措置を講じるものとする。

解説:健康診断について

(健康教育等)
第16条 会社は、従業員に対する健康教育、健康相談及びその他従業員の健康の保持増進を図るため必要な措置を講ずるよう努め、従業員は、会社が講ずる措置を利用して健康の保持増進に努めなければならない。

(安全衛生保護具)
第20条 会社は、業務に必要かつ適切な安全衛生保護具を備え、従業員は、その使用を命じられたときはこれを使用しなければならない。

(事務所衛生基準)
第21条 会社は、従業員を常時就業させるの温度、換気及び照度等について法令に定める水準を維持しなければならない。

関連:事務所衛生基準規則

2 会社は、負傷者の手当に必要な救急用具等を備え、備え付けの場所及び使用方法について従業員に周知しなければならない。

3 事業場内は、従業員の受動喫煙防止と快適な職場環境の形成を促進する観点から完全禁煙とする。

附則
この規程は、令和〇年〇月〇日から施行する。

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