Last Updated on 2023年2月26日 by 勝
年少者の深夜業は原則禁止
18歳未満の労働者を午後10時から午前5時までの時間に働かせることは原則として禁止されています。
労働基準法第61条
使用者は、満18才に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満16才以上の男性については、この限りでない。
ただし書きにおいて、交替制勤務で、満16歳以上で、男性の場合に認めています。
ここでいう交替制とは、「同一労働者が一定期日ごとに昼間勤務と夜間勤務とに交代につく勤務の態様をいう(昭和23年7月5日基発971号)」とされています。第3項の場合と違って、労働基準監督署長の許可はいりません。
地域・期間による時間帯の変更
2 厚生労働大臣は、必要であると認める場合においては、前項の時刻を、地域又は期間を限つて、午後11時及び午前6時とすることができる。
交替制事業の特例
交替制によって労働させる事業において交替制によって満18歳に満たない者(年少者)を労働させる場合には、午後10時30分まで、労働させることができます。ただし、所轄労働基準監督署長の許可が必要です。
ここでいう交替制は、第1項の交替制とは違い、事業全体で交代制をとっている場合です。
3 交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第1項の規定にかかわらず午後10時30分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前5時30分から労働させることができる。
規制除外事業等
深夜業の規制から外されている事業・業務があります。
4 前三項の規定は、第33条第1項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させる場合又は別表第一第六号、第七号若しくは第十三号に掲げる事業若しくは電話交換の業務については、適用しない。
第33条第1項の規定とは、災害等による臨時の必要がある場合の規定です。
別表第一第六号とは、土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業です。
別表第一第七号とは、動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他の畜産、養蚕又は水産の事業です。
別表第一第十三号とは、病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業です。
児童の深夜業
5 第1項及び第2項の時刻は、第56条第2項の規定によつて使用する児童については、第1項の時刻は、午後8時及び午前5時とし、第2項の時刻は、午後9時及び午前6時とする。
「第56条第2項の規定によつて使用する児童」というのは次の規定にある児童です。
労働基準法第56条2 前項の規定にかかわらず、別表第一第一号から第五号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。映画の製作又は演劇の事業については、満13歳に満たない児童についても、同様とする。
児童(15歳到達後最初の3月31日までの者=中学生以下の者)については、午後8時から午前5時(演劇子役の場合は午後9時から午前6時)の間の就業が深夜業として禁止されるという規定です。
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