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育児介護

育児介護等再雇用規程のサンプル

Last Updated on 2023年2月26日 by

注意点

育児介護による退職者を再雇用する制度は、法律で義務化されている制度ではないので(努力義務があります)会社の実情にあわせて自由に設計することができます。

ただし、制度導入による助成金を検討しているのであれば、助成金制度に求められる要件を満たす制度にする必要があります。

次の①から⑦までのいずれにも該当する再雇用制度を新たに就業規則または就業規則に基づく再雇用規程、または労働協約を策定する必要があります。

① 妊娠、出産、育児、介護のいずれも制度対象となる退職理由として明記していること。
② 退職者が、その退職の際又は退職後に退職理由と就業が可能となったときに退職した事業主や関連事業主の事業所に再び雇用されることを希望する旨の申出を登録し、事業主が記録するものであること。
③ 制度の対象となる年齢について、定年を下回る制限を設けていないこと。
④ 退職後の期間が一定期間内の者のみを対象とする制度の場合は、その期間が3年以上であること。
⑤ 再雇用する場合には、退職前の勤務実績等を評価し、処遇の決定に反映させることを明記していること。
⑥ 対象者が退職から再雇用までの間に、就業経験、能力開発の実績がある場合は、当該実績を評価のうえ処遇の決定に反映させることを明記していること。
⑦ 対象者の中長期的配置、昇進、昇給等の処遇については、退職前の勤務実績及び退職から再雇用までの就業経験、能力開発の実績を踏まえた取扱いを検討するものであること。

規程の要件以外にも、事業所、従業員の要件もあります。実際にこの制度を採用するときは、事前に、労働局雇用環境・均等部(室)に相談したほうが良いでしょう。

規程例

(目的)
第1条 この規則は、株式会社○○就業規則○条に基づく再雇用制度について定める。

(適用範囲)
第2条 この規定は、株式会社〇〇を退職した者に適用する。

(資格要件)
第3条 この制度の適用を受ける者は、次の各号のいずれにも該当する者である必要がある。

1 入社後1年以上在職したこと。

2 次のいずれかの理由により退職した者であること。

(1) 妊娠、出産
(2) 育児
(3) 介護
(4) 自己啓発(就学、資格取得等)
(5) その他会社が認めた理由

3 退職時又は退職後に、再雇用を希望する旨を申し出た者

(手続き)
第4条 本制度の適用を希望するときの手続きは次の通りとする。

1 退職時又は退職後に、退職理由及び再雇用を希望する旨を書面により人事部に申し出ること。

2 会社は申出者のうち第3条の資格要件を満たす者を「再雇用希望者登録名簿」に記録し、登録証を交付する。

3 登録証を交付された者は、就労が可能となった場合、人事部に採用希望時期を申し出ること。

(採用)
第5条 中途採用を行う場合は、再雇用制度登録者に対して優先的に募集を行うこととする。

2 再雇用制度登録者から応募があった場合は、本人の経験、能力等を勘案し、優先的に採用するよう努める。

(再雇用時の処遇・賃金)
第6条 再雇用時の処遇は、退職前の勤続年数、資格等級等及び退職から再雇用時までの就労経験、能力開発の実績等を評価して決定することとし、原則として退職時の勤務地、社員区分、職種、資格等級を維持するよう努める。ただし、本人の希望、事業所の業務・人員の状況等を踏まえて決定する。

(再雇用後の配置・昇進・昇給等)
第7条 再雇用後の配置・昇進・昇給等については、退職前の勤務実績及び退職から再雇用までの就業経験、能力開発の実績を踏まえた取り扱いを検討することとし、同一の社員区分・職種、同程度の経験・能力の社員と異なる取り扱いは行わない。

(再雇用者への教育訓練)
第8条 会社は、再雇用者の退職後の期間、経験を踏まえ、個別に必要な教育訓練を実施するよう努める。

附則
この規則は、令和〇年〇月〇日から適用する。

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