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雇止めが無効になる場合

Last Updated on 2023年9月15日 by

労働契約法第19条

有期労働契約は、使用者が更新を拒否したときは、契約期間の満了により雇用が終了します。

これを「雇止め」といいます。 雇止は、労働者保護の観点から規制があります。

次のような場合は、雇止めが無効になります。

1 過去に反復更新された有期労働契約で、その雇止めが無期労働契約の解雇と社会通念上同視できると認められるもの

2 労働者において、有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるもの

上記の1,2のいずれかに該当する場合に、使用者が雇止めをすることが、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないとき」は、雇止めが認められません。

(有期労働契約の更新等)
労働契約法第19条 有期労働契約であって次の各号のいずれかに該当するものの契約期間が満了する日までの間に労働者が当該有期労働契約の更新の申込みをした場合又は当該契約期間の満了後遅滞なく有期労働契約の締結の申込みをした場合であって、使用者が当該申込みを拒絶することが、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者は、従前の有期労働契約の内容である労働条件と同一の労働条件で当該申込みを承諾したものとみなす。
一 当該有期労働契約が過去に反復して更新されたことがあるものであって、その契約期間の満了時に当該有期労働契約を更新しないことにより当該有期労働契約を終了させることが、期間の定めのない労働契約を締結している労働者に解雇の意思表示をすることにより当該期間の定めのない労働契約を終了させることと社会通念上同視できると認められること。
二 当該労働者において当該有期労働契約の契約期間の満了時に当該有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があるものであると認められること。

雇止めが無効になるケース

労働契約法19条を読んだだけでは具体性にイメージすることが難しいと思います。

例として、次のような場合は無効になるおそれがあります。

1 雇用契約の更新手続きがルーズで、契約書を作っていない場合、作っていても特に協議も説明もなくほぼ自動的に更新が繰り返されていた場合。

2 「いつまでも働いてほしい」などと声をかけられた、正社員と同じような仕事をしていた場合、更新を期待することについて無理もないといえるような事情がある場合。

などがあります。

なお、労働契約法19条は、先に判例が積み重ねられて、後に法定化されたものなので、具体的なことに直面したときは、判例を調べる必要があります。

雇止めが無効になれば

雇止めは無効とされた場合、ただちに無期契約に転換になるのではありません。

従前と同一の労働条件で、有期労働契約が更新されたことになります。

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