カテゴリー
会社の運営

取締役について

Last Updated on 2020年2月1日 by

トップページ会社の仕組み取締役と取締役会>このページ

取締役とは

取締役(とりしまりやく)は、会社の役員の1つで株主総会で選任されます。

取締役は、

・代表取締役の選任、解任
・その他重要事項の業務執行における意思決定

などの任務があります。

取締役と代表取締役の関係は、法的には上下関係はありません。代表取締役あるいは社長が決めたので従ったといっても、それが法令等に違反することであれば、個々の取締役は法的な責任から逃れられません。

取締役会設置会社は取締役が3名以上必要で、取締役全員で取締役会を構成します。取締役は株主総会で選任されます。非公開会社(発行する全ての株式に譲渡制限をつけている会社)は取締役会を設置する義務はなく、取締役の数も1名でも足ります。

取締役の任期は2年です。ただし、委員会設置会社は1年、非公開会社(発行する全ての株式に譲渡制限をつけている会社)は定款に定めることにより最大10年にすることもできます。

取締役の資格と員数

会社などの法人は他の会社の株主になることはできますが、取締役になることはできません。取締役になるのは自然人である個人だけです。

犯歴によっては欠格事由となります。

非公開会社においては、定款で取締役の資格を株主に制限することができますが、公開会社は、取締役の資格を株主に限ることはできません。

取締役会を設置している会社では取締役は3人以上必要ですが、株式譲渡制限会社では1人とすることができます。

取締役の義務と責任

取締役は、会社の経営者として業務を適切に運用し、会社を成長させる任務がありますが、法律を守り誠心誠意努力しても、結果として業績不振や倒産もありえます。

こういう場合、すべての結果に責任があるのでなく、善管注意義務、忠実義務、競業避止義務、自己取引禁止義務などの法律上の義務を怠ったときに責任が生じるとされています。

善管注意義務とは、取締役としての業務を行うには、必要な注意を払わなければならないというものです。

忠実義務とは、取締役は、法令及び定款の定め並びに総会の決議を厳守して会社の為に忠実にその義務を遂行する義務を負うというものです。

競業避止義務とは、取締役が自分や他人の為に、会社の業務と競合することを行ってはならないという規定です。

自己取引禁止義務とは、取締役は会社と取引をしてはならないという規定です。厳密に言えば、取締役は会社の商品を買うこともできません。

取締役の任期

委員会設置会社の取締役の任期は1年です。

委員会設置会社以外の会社の取締役の任期は、原則として選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の時までです。

株式譲渡制限会社については、定款に定めることにより、最長選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとすることができます。

社外取締役

社外取締役とは

わが国の企業では、取締役の仲間主義が強く、チェック機能が働かないという懸念があります。そのため、外部から人材を入れて、取締役会の監督機能を強化しようとする制度です。

一般の会社では義務ではありませんが、委員会設置会社などでは、社外取締役を選任することが必要です。

会社法では、社外取締役を次のように定義しています。

1.会社の業務を執行しない取締役
2.その会社または子会社の業務を執行する取締役、執行役や支配人その他の使用人ではない
3.過去10年間、その会社または子会社の業務を執行する取締役・執行役や支配人その他の使用人となったことがない

社外取締役の責任を限定的にすることができます。定款で、定款に定めた範囲内においてあらかじめ定める額と一定の金額の合計額とのいずれか高い額を限度として、賠償の責任を負う旨の契約をできる旨を定め、社外取締役と契約を結びます。

取締役は代表取締役の部下ではない。というのが法律の建前なのですが、なかなか割り切れないのが実情のようです。代表取締役は社長でもあるので、上司ですからね。社外取締役を入れると空気が変わってくるようです。

業務執行の社外取締役への委託

令和元年12月4日に、会社法の一部を改正する法律が成立しました。

現行法では、社外取締役が業務執行した場合には、社外性を失うとされています。

改正法では、

会社と取締役の利益が相反する状況にあるときなど、取締役が業務執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、会社は、その都度、取締役会決議よって、会社の業務執行を社外取締役に委託することができるとし、

その場合、社外取締役が委託された業務執行をしても、社外性を失わないことにしました。(348条の2第3項本文)。

ただし、社外取締役が、業務執行取締役の指揮命令の下で当該委託された業務執行をした場合には、社外性を失います(348条の2第3項ただし書)。

つまり、社外取締役は、業務執行取締役とは独立した立場で、取締役会決議から委託された業務を執行しなければなりません。

社外取締役の設置義務

令和元年12月4日に、会社法の一部を改正する法律が成立しました。

現行法では、上場会社等(公開会社かつ大会社)が、社外取締役を置いていない場合には、定時株主総会において、社外取締役を置くことが相当でない理由を説明しなければならない、としていました。

改正法では、上場会社等(公開会社かつ大会社)は、社外取締役を置かななければならないと規定されました。(327条の2)。

使用人兼務役員

取締役であるが、使用人である部長などを兼務している取締役のことです。取締役〇〇部長などがあたります。

代表取締役、代表執行役、代表理事及び清算人、副社長、専務、常務その他これらに準ずる職制上の地位を有する役員は、使用人兼務役員になれません。

また、上記のような役職についていなくても、多数の株を所有している人の親族等も使用人兼務役員になれません。

税務上の扱いでは、全額が役員報酬とされるのではなく、使用人としての職務に対する部分は一般従業員の給与と同じ扱いができます。

一定の条件を満たせば雇用保険に加入できることがあります。