インターンシップのやり方と注意点

Last Updated on 2021年7月26日 by

インターンシップとは

新規学卒者が就職しても短期間で退職するケースが多いことが問題になっています。3年以内に退職する割合は、大学卒業者で3割、短期大学卒業者と高校卒業者で4割に達しています。これを解消するための取り組みの1つがインターンシップです。

インターンシップとは、会社等が学生を一定期間受け入れて就業体験を行うことを言います。アルバイト等として雇用するものはインターンシップに含みません。

インターンシップは次のようなものがあります。

□ 大学等において単位が認定されるもの
□ 授業科目ではないが、大学等の活動の一環として位置付けられるもの
□ 大学等において特別の扱いはなく、会社等が直接学生を公募して実施するもの

インターンシップは、従来から教育、医療、看護等の職種では、資格取得を目的として行われていましたが、1990年代の後半から一般の事業会社でも導入が進み、徐々に増えています。

会社等のメリット

大学等や学生に対して自社の認知度を高めることができます。

受入れ体制を作り、一定期間指導しなければならないので、社員研修等のスキルが向上します。また、若手社員も学生の指導に関与しなければならないので成長を期待できます。

インターンシップは採用活動の一環として取り入れるケースが多いようですが、受け入れ人数にはおのずと制限があり、しかも受け入れた学生が応募するとは限らないので、直接的な採用手段としては過度に期待するのは禁物です。

学生のメリット

実際の現場をみることで職業知識が深まり、インターンシップ期間を通じて自分の適性を知ることができます。

インターンシップの注意点

労働者性の問題

形式上はインターンシップとして受け入れながら、実態はアルバイトと同じように扱うと、労働者として雇用したと判断されます。労働者に該当すると、最低賃金法や労働基準法、労災保険法等の法律が適用されます。

インターンシップが見学や体験的なものであれば、労働者に該当することはありませんが、業務に関する指示をして、体験の程度を超えて企業活動に関与させれば、労働者に該当することになります。

自社の企業活動の一部を担わせる実習内容であればインターンシップには馴染みません。実労働力として用いるのであれば、インターンシップではなく、アルバイトとしてきちんと雇用するべきです。

通常は、インターンシップの内容は大学等と調整して行うので、労働者性の問題が生じることは少ないのですが、現場任せきりにすると往々にしてカリキュラム以上のことに踏み込むことがあるので注意してください。

インターンシップはでの実習等は労働ではないので、報酬は支給しないか、支給するとしても交通費や昼食代の実費程度とするのが良いでしょう。時間給などで支払っていると、賃金とみなされて、労働者に該当するおそれがあります。

事故対応

インターンシップで受け容れた学生は「労働者」ではないので、実習中のケガや、実習先への途上で事故に遭っても、労災保険は使えません。そのような場合は、それぞれの学生等が加入している健康保険を利用することになります。

また、インターンシップのなかで設備を破損させるたり、他人にケガをさせたた場合には会社等に対する損害賠償の問題が生じることがあります。大学等が関与する場合は、事故に備えた保険に加入するのが一般的ですが、そうなっていない場合は注意が必要です。

万一のことを想定して、インターンシップに対応した賠償責任保険の会社加入も選択肢です。

営業機密等の問題

学生は、一般的に営業機密や個人情報の重要性について意識が高くないので、会社等としては対応が必要です。

あらかじめ、守秘義務に関する誓約書に署名捺印してもらう必要がありますが、ただ用紙を交付するだけでなく、丁寧な説明が欠かせません。

セクハラ等の問題

学生に対するセクハラ等のハラスメントには十分な注意が必要です。インターンシップで受け入れた以上は安全に、無事に送り返す義務があります。通常のハラスメント教育では十分でありません。学生を受け入れる直前に、従業員に対して、インターンシップの学生に対して決してハラスメント行為をしてはならないこと、誤解を受ける言動があってはならないことを強調しておきましょう。歓迎の懇親会などもハラスメントの温床になることがあるので、社外でそのような場を持つことも禁止しておきましょう。

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カテゴリー: 採用