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グループ会社での継続雇用

Last Updated on 2023年3月2日 by

グループ会社での雇用も継続雇用になる

定年後の継続雇用制度では、定年まで勤務していた企業のほかに、その企業のグループ会社(特殊関係事業主)で雇用することも、継続雇用制度を導入していると認められます。

グループ会社の範囲

グループ会社とされる特殊関係事業主とは、

① 元の事業主の子法人等
② 元の事業主の親法人等
③ 元の事業主の親法人等の子法人等
④ 元の事業主の関連法人等
⑤ 元の事業主の親法人等の関連法人等
です。

上記の関係がない会社での再雇用は高年齢雇用安定法による「雇用確保措置」とは認められません。

他社を自己の子法人等とする要件は、当該他社の意思決定機関を支配しているといえることです。具体的には、議決権所有割合が50%超である、または50%以下の場合でも、取締役会の過半数支配、資金調達総額の50%超の融資、その他の実態を考慮して決定します。

他社を自己の関連法人等とする要件は、当該他社の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることです。具体的には、議決権所有割合が20%超である、または20%以下の場合でも、親会社出身の代表取締役、融資割合、その他の実態を考慮して決定します。

「その他の実態を考慮して決定します」と書きましたが、厚生労働省ホームページに掲載されているリーフレットには、「その他意思決定の支配が推測される事実」や「その他事業等の方針決定に重要な影響を与えられることが推測される事実」という文言があります。あまり明確な表現とは言えないので、判断に迷う場合には都道府県労働局の職業安定部職業対策課に問い合わせが必要だと思われます。

グループ間の契約書が必要

継続雇用先の範囲をグループ会社にまで拡大する特例を利用するためには、元の事業主と特殊関係事業主との間で「継続雇用制度の対象となる高年齢者を定年後に特殊関係事業主が引き続いて雇用することを約する契約」を締結することが要件になっています。

継続雇用制度の特例措置に関する契約書(例)

〇〇株式会社(以下「甲」という。)、〇〇株式会社(以下「乙」という。)及び〇〇株式会社(以下「丙」という。)は、高齢者雇用安定法第9条第2項に規定する契約として、次のとおり契約を締結する。

第1条 乙及び丙は、甲が高齢者雇用安定法第9条第1項第2号に基づきその雇用する高年齢者の65歳までの安定した雇用を確保するための措置として導入する継続雇用制度を実施するため、甲の継続雇用制度の対象となる労働者であって定年後継続雇用を希望する者を、その定年後に乙及び丙が引き続いて雇用する制度を導入する。

第2条 乙及び丙は、甲が乙及び丙に継続雇用させることとした継続雇用希望者に対し、乙及び丙が継続雇用する主体となることが決定した後、当該者の定年後の雇用に係る労働契約の申込みを遅滞なく行うものとする。

第3条 第1条の規定に基づき乙又は丙が雇用する労働者の労働条件は、又は丙が就業規則等により定める労働条件による。

以上、本契約の成立の証として本書3通を作成し、甲、乙、丙各自1通を保有する。

(各社記名捺印)

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