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離職証明書と離職票

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離職証明書または離職票とは

従業員が退職したときは、会社は、退職した従業員についての「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」を従業員の離職日の翌日から10日以内に、ハローワークに提出しなければなりません。
退職時の雇用保険の手続き

雇用保険被保険者離職証明書(以下「離職証明書」といいます)は、3枚複写になっており、下2枚が「雇用保険被保険者離職票―1と―2」(以下「離職票」といいます)になっています。

離職証明書は複写式の専用用紙で提出しなければなりません。この用紙は、ネットからダウンロードして入手することはできません。ハローワークに取りに行く必要があります。

業務ソフトからプリントする独自書式は、事前にハローワークで「印刷物による届出の承認申請」をして承認を得れば提出可能になります。電子申請による場合は、専用用紙も承認も必要ありません。

提出を受けたハローワークは、書類を点検し、離職票に検印を押して返却します。

ハローワークで受け取った離職票は、会社から元従業員に交付しなければなりません。離職票が発行された段階ではすでに退職しているので、一般的には郵送で交付します。

元従業員は受け取った離職票をハローワークに提出します。離職票の記載内容をもとに失業等給付の支給額等が決まります。

離職票の用途

離職票は、退職した従業員がハローワークで失業給付を受給する手続きをする際に必要です。

必要な被保険者期間を満たさず、失業等給付の受給対象とならない場合などの理由で、従業員が離職票の交付を希望しない場合は、「雇用保険被保険者離職証明書」の作成は必要ありません。

退職後に間を空けずに次の就職する会社が決まっているときも、交付の希望がないのが一般的です。

記入の要点

賃金の支払い状況

離職証明書の左半分には、1年間の賃金の支払い状況を記載します。賞与や退職金はこの場合はは賃金には含まれません。

離職翌日の応当日
8月30日の退職など、離職日の翌日に応当する日が各月にない場合はその月の末日を記載します。

欠勤控除による賃金減額
欠勤による減額があった月については、賃金支払基礎日数を減らして記載することになり、備考欄に「〇日間欠勤」と記載します。

継続して30日以上賃金支払がなかった
疾病により継続して30日以上賃金の支払いがなかった場合は、備考欄に、賃金支払がなかった期間及びその日数、ならびに原因となった疾病名を記載します。

休業手当を支払った
休業手当が支払われた場合、該当する期間の行の備考欄に休業日数と休業手当の額を記載します。また、事業主が休業について雇用調整助成金の支給を受けている場合は、備考欄の余白部分に「雇調金」と記載し、助成金支給決定年月日を記載します。

賃金支払基礎日数

賃金支払基礎日数とは、基本給が支給された日数のことです。有給休暇も対象です。

賃金支払基礎日数は月給制か日給制かなど、給与形態によって変化します。

月給制(完全月給制)の場合

月額賃金が固定されているので暦の日数を書きます。たとえば4月なら30日、2月で閏年なら29日というふうに記入していきます。

日給月給制の場合

日給月給制の場合、離職票の賃金支払基礎日数の書き方は2通りになります。

欠勤を控除する部分は共通ですが、休日のような勤務が不要な日を基本給の指定対象とするかしないかで扱いがわかれます。

対象とする場合の欠勤控除の計算方法は「基本給÷所定労働日数×欠勤日数」で、対象としない場合は「基本給÷歴日数×欠勤日数」となります。

被保険者期間

失業等給付の支給を受けるためには、離職をした日以前の2年間に、「被保険者期間」が通算して12か月以上(特定受給資格者または特定理由離職者は、離職の日以前の1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上)あることが必要です。

この「被保険者期間」は、離職日から1か月ごとに区切っていた期間に、賃金支払の基礎となる日数が11日以上ある月を1か月と計算します。

離職日が令和2年8月1日以降の方については、被保険者期間の計算が次のようになります。

離職日から1か月ごとに区切っていた期間に、賃金支払の基礎となる日数が11日以上ある月、または、賃金支払の基礎となった労働時間数が80時間以上ある月を1か月として計算する。

受給資格の有無は重要です。慎重にチェックしましょう。

離職の理由

離職証明書の右側の欄に、離職理由を記入する部分があります。離職理由が自己都合によるものなのか、倒産など会社の都合によるものかなどによって、基本手当の給付日数が変わります。事実を記入しましょう。

離職証明書に記載した離職理由について、事業主と離職者で主張が異なる場合は、ハローワークが事実関係を調査して、離職理由を判定します。

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有期事業の一括

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それぞれの有期事業が次の全ての要件に該当したとき、それらの事業は法律上、一つの事業とみなされ、継続事業と同様に取り扱われます。これを「有期事業の一括」といいます。

有期事業の一括の要件

1.事業主が同一人であること。

2.それぞれの事業が建設の事業または立木の伐採の事業であること。

3.事業の期間が予定されている事業であること。

4.事業規模の要件

建設の事業

労働保険料の概算保険料を試算してみた場合、その額が160万円未満であって、かつ、請負金額(税抜き)が1億8,000万円未満、

立木の伐採の事業

労働保険料の概算保険料を試算してみた場合、その額が160万円未満であって、かつ、立木の伐採の事業においては、素材の見込生産量が1,000立方メートル未満であること。

途中で拡大した場合

はじめこの規模に該当していたものが、その後、保険料額、請負金額、素材の見込生産量が一括の基準以上に増加しても、あらためてその事業の分を一括から除外する必要はありません。

5.それぞれの事業が他のいずれかの事業と相前後して行われること。

6.以前は、管轄する都道府県労働局の管轄区域、またはそれと隣接する都道府県労働局の管轄区域内で行われる事業という地域要件がありましたが。地域条件は廃止されたため、遠隔地で行われるものも含めて一括されます。

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労働保険料を計算する際の賃金総額

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労働保険料を計算する際に使用する「賃金総額」とは、事業主がその事業に使用する労働者に対して賃金、手当、賞与、その他名称の如何を問わず労働の対償として支払うすべてのものです。そして、税金その他社会保険料等を控除する前の支払総額です。

保険料算定期間中(4月1日~3月31日)に支払が確定した賃金は、期間中に支払われなくとも算入しなければなりません。

賃金総額に算入するもの

□ 基本賃金 日給・月給、臨時・日雇労働者・パートタイマーに支払う賃金
□ 賞与 夏季・年末などに支払うボーナス
□ 通勤手当 非課税分を含む
□ 定期券 通勤のために支払う現物給与
□ 回数券
□ 時間外勤務手当・深夜手当等 通常の勤務時間以外の労働に対して支払う手当
□ 扶養手当・子供手当・家族手当 労働者本人以外の者について支払う手当
□ 技能手当・特殊作業手当・教育手当 労働者個々の能力、資格等に対して支払う手当や、特殊な作業に就いた場合に支払う手当
□ 調整手当 配置転換・初任給等の調整手当
□ 地域手当 寒冷地手当・地方手当・単身赴任手当等
□ 住宅手当 家賃補助のために支払う手当
□ 奨励手当 精勤手当・皆勤手当 等
□ 物価手当 家計補助の目的で支払う手当
□ 生活保証金
□ 休業手当 労働基準法第26条に基づき、事業主の責に帰すべき事由により支払う手当
□ 宿直・日直手当
□ 雇用保険料 労働者の負担分を事業主が負担する場合
□ 社会保険料等
□ 昇給差額 離職後支払われた場合で在職中に支払が確定したものを含む
□ 前払い退職金 支給基準・支給額が明確な場合は原則として含む

賃金総額に算入しないもの

□ 役員報酬 取締役等に対して支払う報酬
□ 結婚祝金・死亡弔慰金・災害見舞金・年功慰労金・勤続報奨金 就業規則・労働協約等の定めがあると無いとを問わない
□ 退職金
□ 出張旅費
□ 宿泊費 実費弁償と考えられるもの
□ 工具手当 労働者が自己の負担で用意した用具に対して手当を支払う場合
□ 寝具手当
□ 休業補償費 労働基準法第76条の規定に基づくもの 法定額60%を上回った差額分を含めて賃金としない
□ 傷病手当金 健康保険法第45条の規定に基づくもの
□ 解雇予告手当 労働基準法第20条に基づいて労働者を解雇する際、解雇日の30日以前に予告をしないで解雇する場合に支払う手当
□ 財産形成貯蓄等のため事業主が負担する奨励金等 勤労者財産形成促進法に基づく勤労者の財産形成貯蓄を援助するために事業主が一定の率又は額の奨励金を支払う場合
□ 会社が全額負担する生命保険の掛け金 従業員を被保険者として保険会社と生命保険等厚生保険の契約をし、事業主が保険料を全額負担するもの
□ 持家奨励金 労働者が持家取得のため融資を受けている場合で事業主が一定の率又は額の利子補給金等を支払う場合
□ 住宅の貸与を受ける利益(福利厚生施設として認められるもの) 但し、住宅貸与されない者全員に対し(住宅)均衡手当を支給している場合は、貸与の利益が賃金となる場合がある。

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雇用保険の高年齢被保険者

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高年齢被保険者とは

65歳以上の雇用保険加入者を「高年齢被保険者」といいます。

以前は、65歳以降の被保険者は、同一の事業主に65歳以前から引き続いて65歳に達した日以降も雇用されている「高年齢継続被保険者」だけでした。

65歳以上の雇用保険加入要件

雇用保険の加入要件は以下の通りですが、65歳以上の労働者も同様です。

□ 1週間の所定労働時間20時間以上
□ 31日以上の雇用見込みがあること

事業主は、上記の要件を満たす労働者を雇用したときは、年齢にかかわらず、雇い入れ日の翌月10日までにハローワークへ資格取得届を提出しなければなりません。

継続して勤務している雇用保険加入者が65歳に達した以降も雇用を続けた場合、自動的に高年齢被保険者に切り替わるため、新たな手続きは必要ありません。

高年齢被保険者が受給できる給付金

高年齢被保険者は、一般被保険者と、給付の扱いで違いがあります。特に多きな違いは、失業したときに基本手当が支給されず、高年齢求職者給付金が支給されることです。

6ヶ月以上雇用保険に加入している高年齢被保険者は、失業したときに高年齢求職給付金を受給することができます。高年齢求職給付金は一般の雇用保険加入者が受け取る基本手当に代わる失業給付です。

基本手当と違って、高年齢求職給付金は一時金です。基本手当日額の50日分または30日分が支給されます。老齢年金と併給できます。

条件を満たせば、「育児休業給付金」、「介護休業給付金」、「教育訓練給付金」も受給することができます。

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雇用保険の日雇労働被保険者

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日雇労働者とは

日雇労働者とは、日々雇い入れられる者(その日ごとに労働関係を清算する特殊な労働形態を常態とする労働者)、及び30日以内の期間を定めて雇い入れられる者のことをいいます。

直前2ヶ月の各月に同一事業主に18日以上雇用された場合、及び同一事業主に継続して31日以上雇用された場合は、原則として、雇用保険の一般保険者として取り扱われます。

日雇労働被保険者とは

日雇労働者のうち、一定の要件に該当する者が日雇労働被保険者になることができます。
要件に該当する日雇労働者は、その要件に該当するに至った日から5日以内に居住地を管轄する公共職業安定所長に届出をしなければなりません。

この届出によって公共職業安定所長から日雇労働の実態があるなど日雇労働被保険者であると確認された場合には、日雇労働被保険者手帳が交付されます。

日雇労働被保険者手帳に雇用保険印紙を貼付

日雇労働被保険者は事業主に使用されたときはその都度、雇用保険印紙の貼付を受けるために、所持する日雇労働被保険者手帳を事業主に提出しなければなりません。

事業主は、日雇労働被保険者を使用した場合には、その者に賃金を支払う都度、その使用した日数に相当する枚数の雇用保険印紙をその使用した日の被保険者手帳における該当日欄にはり、消印しなければなりません。

日雇労働求職者給付金

失業した日雇労働被保険者は、失業の日の属する月の前2ヶ月において通算して26日分以上の印紙保険料が納付されている場合に、公共職業安定所において失業認定を行った上で、日雇労働求職者給付金が支給されます。