健康診断実施後の手順

Last Updated on 2022年3月24日 by

健康診断の結果の記録

労働安全衛生法第66条の3 事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、第六十六条第一項から第四項まで及び第五項ただし書並びに前条の規定による健康診断の結果を記録しておかなければならない。

「第六十六条第一項から第四項まで」というのは、定期健康診断、有害業務健康診断、歯科医師による健康診断、当道府県労働局長の指示による臨時の健康診断です。「第五項ただし書き」というのは、労働者の希望する医師等による健康診断です。「前条の規定」というのは、自発的健康診断です。

さらに、労働安全衛生規則51条では、雇入時の健康診断、定期健康診断、特定業務従事者の健康診断、海外派遣労働者の健康診断、給食従業員の検便、歯科医師による健康診断、当道府県労働局長の指示による臨時の健康診断、労働者の希望する医師等による健康診断、自発的健康診断について、健康診断個人票(様式第五号)を作成して、5年間保存しなければならないと定めています。

5年以上の保管が必要な健康診断個人票

特殊健康診断のなかには長期間の保存義務期間を指定されているものがあるので注意が必要です。

じん肺管理区分に応じた健康診断の健康診断個人票は、エックス線フィルムとともに7年間保存する必要があります。

特定化学物質健康診断の健康診断個人票は、原則5年間保存ですが、一定の物質については30年間保存です。

電離放射線健康診断の健康診断個人票は、30年間保存する必要があります。

石綿健康診断の健康診断個人票は、40年間保存する必要があります。

結果報告義務

1.雇入時の健康診断は、所轄労働基準監督署長への報告は必要ありません。
2.常時50人以上の労働者を使用する事業者は、定期健康診断の結果報告を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。定期健康診断のうち歯科診断については、使用する労働者数にかかわらず労働基準監督署への結果報告が必要です。
3.労働安全衛生規則第13条に定められている深夜業などの有害業務に従事する労働者に対して実施する特定業務従事者の健康診断は、常時50人以上の労働者を使用している場合に所轄労働基準監督署長に結果報告が必要です。
4.海外派遣労働者の健康診断は所轄労働基準監督署長への報告は必要ありません。
5.特殊健康診断は事業所の労働者数にかかわらず所轄労働基準監督所長への結果報告が必要です。特殊健康診断のうち、じん肺健康管理実施状況報告は、所轄労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長への提出が必要です。

医師等からの意見聴取

労働安全衛生法第66条の4 事業者は、第六十六条第一項から第四項まで若しくは第五項ただし書又は第六十六条の二の規定による健康診断の結果(当該健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者に係るものに限る。)に基づき、当該労働者の健康を保持するために必要な措置について、厚生労働省令で定めるところにより、医師又は歯科医師の意見を聴かなければならない。

「第六十六条第一項から第四項まで」というのは、定期健康診断、有害業務健康診断、歯科医師による健康診断、当道府県労働局長の指示による臨時の健康診断です。「第五項ただし書き」というのは、労働者の希望する医師等による健康診断です。「六十六条の二」というのは自発的健康診断です。

厚生労働省令で定めるところにより、については、以下のように労働安全衛生規則51条の2に規定されている。

自発的健康診断の場合

一 当該健康診断の結果を証明する書面が事業者に提出された日から二月以内に行う。
二 聴取した医師の意見を健康診断個人票に記載する。

上記以外の健康診断の場合

一 健康診断が行われた日(他の医師又は歯科医師の行なう健康診断の場合は、健康診断の結果を証明する書面を事業者に提出した日)から三月以内に行う。
二 聴取した医師又は歯科医師の意見を健康診断個人票に記載する。

医師等への情報提供

事業者は、医師又は歯科医師から、意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を求められたときは、速やかに提供しなければならない。

健康診断実施後の措置

労働安全衛生法第66条の5 事業者は、前条の規定による医師又は歯科医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときは、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備、当該医師又は歯科医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(平成四年法律第九十号)第七条に規定する労働時間等設定改善委員会をいう。以下同じ。)への報告その他の適切な措置を講じなければならない。

以下は措置の例示です。

就業場所の変更
作業の転換
労働時間の短縮
深夜業の回数の減少等
作業環境測定の実施
施設又は設備の設置又は整備
医師又は歯科医師の意見の衛生委員会若しくは安全衛生委員会又は労働時間等設定改善委員会への報告
その他の適切な措置

健康診断の結果の通知

労働安全衛生法第66条の6 事業者は、第六十六条第一項から第四項までの規定により行う健康診断を受けた労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該健康診断の結果を通知しなければならない。

労働安全衛生規則では、遅滞なく通知しなければならないと定めています。

保健指導等

労働安全衛生法第66条の7 事業者は、第六十六条第一項の規定による健康診断若しくは当該健康診断に係る同条第五項ただし書の規定による健康診断又は第六十六条の二の規定による健康診断の結果、特に健康の保持に努める必要があると認める労働者に対し、医師又は保健師による保健指導を行うように努めなければならない。
2 労働者は、前条の規定により通知された健康診断の結果及び前項の規定による保健指導を利用して、その健康の保持に努めるものとする。

保健指導を行う努力義務の定めです。

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