労使協議制の解説

Last Updated on 2021年11月25日 by

労使協議制とは

広い意味では、団体交渉も含めて、労働者側と使用者側の協議はすべて労使協議と言えますが、狭義では、団体交渉以外の場で労使が協議する場として、当該労使の合意によって設置される常設的な機関のことを言います。労使協議会や経営協議会などと称します。

労働組合がある事業所の8割以上で労使協議制を採用しているとされ、労使間における諸課題を団体交渉以外で自主的に解決する手法として定着しています。

労使協議制の役割

労使協議制は、労使交渉が団体交渉に限られれば対立が際立ってしまう傾向があるので、労使間の情報共有、意思疎などの役割を担って、労使間の対立が紛争に至らないようにする方向で設置される協議機関です。

労使協議制をどのように運営するか、どのようなテーマを扱うかは、個々の労使間において労働協約で定めます。一例は次のとおりです。

1.団体交渉に先立って情報開示や意向打診等を行う
2.団体交渉事項について実質的な交渉を行う
3.義務的団体交渉事項ではない経営・生産に関する事項を協議する
4.労働協約の定めによる人事の事前協議を行う
など

話し合われる事項は、単なる報告や意見交換を含むため、差し迫った課題がなくても、定期的に会合を持つことが一般的です。

上記2が労使協議制の対象になれば、実質的に団体交渉の一形態であるとされ、団体交渉にあたる部分は団体交渉についての法律的な保護の対象になります。つまり、使用者には誠実交渉義務が生じます。

労働組合未組織会社

労働組合が組織されてない会社等においても労使協議制が行われることがあります。

会社が賃上げや賞与、あるいは会社の経営上の重要事項について説明する際に、一般的には会社が開催する会議という形をとりますが、これらの説明を既存の従業員親睦会や共済会などを窓口として開催する場合がこれにあたります。

この場合、これらの従業員団体は労働組合ではないので、労働組合が受けられる団体交渉についての保護の対象にはなりません。したがって、議題、説明内容などは会社側が決定するのが一般的です。不満足な内容で説明が打ち切りになっても、労働組合法上の団交拒否を当てはまることはできません。

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