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安全配慮義務

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安全配慮義務とは

労働契約法第5条が安全配慮義務についての規定です。

労働契約法第5条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。

e-Gov法令検索 2020/08/17

労働契約法には罰則規定がありませんが、安全配慮義務を怠った場合、民法の不法行為責任、使用者責任、債務不履行等を根拠に、使用者に損害賠償を命じる判例があります。

生命、身体等の安全とは

ここでいう「生命、身体等の安全」には、ケガや内臓疾患などはもちろんですが、心の健康(メンタルヘルス)も含まれるとされています。

これまでの安全管理は事故やケガを防止することに重点が置かれてきましたが、近年は、過重労働などの会社での働き方に原因がある脳・心臓系の疾病、うつ病などの精神疾患、自殺などについて労災認定がなされるケースが増え、安全配慮義務義務違反を根拠とする損害賠償請求も増えています。

どのような場合に安全配慮義務違反とされるか

社員が心身の健康を害することを会社が予測できた可能性(予見可能性)があり、
それを会社として回避する手段があったにもかかわらず(結果回避可能性)、
手段を講じなかった場合に、安全配慮義務違反となり得ます。

例えば、過重労働により、うつ病となり、自殺してしまったというケースであれば、

残業時間や社員の様子を上司や人事が把握していれば、予測できたはずであり(予見可能性)、

周りの応援、配置転換などによる負担軽減措置を講じていれば、自殺には至らなかった可能性がある場合(結果回避可能性)、

安全配慮義務違反とみなされ得るわけです。

メンタル不調には個人的な原因(死別、離婚、借金、育児、介護など)もあり、すべての原因が会社に原因があるものではないにしても、「会社の問題」による影響が認められる場合は、安全配慮義務義務違反とみなされることがあります。

会社のするべき対策

対策の基本は予防ですが、起こってしまった場合の対応も重要です。

まず、予防としては職場の安全衛生管理の充実です。過重労働やパワハラセクハラなどの弊害を社員に周知し、社員教育を実施し、ストレスチェックを実施し、衛生委員会で対策を審議します。

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次に、不幸にして不調者が出た場合は、その原因調査し、対策を打つとともに、労働者が健康を取り戻すことができるようサポートする必要があります。

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