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評価制度

評価者面談のやり方

Last Updated on 2021年7月28日 by

評価者面談とは

評価は、直接の上司が日常の仕事振りを観察して、所定の評価用紙に記載して、さらに上の上司に提出します。直接の上司の評価が基準になり、最終的には一人一人に「A」「B」「C」などの評語が決まって、評価作業が終了します。

この「A」「B」「C」などの評語は、昇給や、賞与、昇格に活用されます。

さて、一人一人の評語がどう決まったかは、上司が本人と面談をして伝えるのが原則です。

中小企業では、評価の結果を上層部が活用するにとどめてブラックボックスにしていることもあります。しかし、せっかくの評価制度を、本人の改善や成長に役立てるには、評価結果を、本人にフィードバックする必要があります。

本人に評価結果を伝えるときは、単に通知するだけではなく、面談というかたちで、上司と本人の話し合いの場を持つのが一般的です。この面談において、納得してもらい、改善点などを話し合うのです。これを、「評価面談」「育成面談」などといいます。

面談の進め方

面談では、まず本人に自己評価の説明を行ってもらいます。ということは、事前に自己評価を実施していることが前提になります。

次に、決定された標語を伝え、自己評価と上司の評価の違いとその理由を説明します。部下の自己評価と食い違いがある場合は、しっかりと話し合うことが大事です。特に、本人の点数が高く、上司の点数が低い項目は、本人が「自分はできている」と誤認している項目であり、そのままにしておくといつまでも改善されません。本人が点数を付けた根拠を聞きながら、上司としての見解を述べましょう。

そして、今後の目標や、将来のキャリアの希望などについて話し合いましょう。このとき、上司からは組織全体として重視していることについての説明をし、組織全体の目標を共有してもらえるようにしましょう。

面談する際の注意点

全体として、「褒める」「励ます」が基本です。

面談の最初には、心をほぐす努力をしましょう。天気や趣味の話しから入るとよいでしょう。

まずは、褒めましょう。本人がこれまでにした良いことを取り上げましょう。少し大げさでも構いません。

評価結果と自己評価との間にギャップがある場合には、上司はその理由を説明する必要があります。説明が適当にならないように、事前に何をどう話すか準備しておきましょう。

面談全体を通しては、指摘や意見は最小限にして、なるべく本人から話してもらいましょう。終わってみたら上司の方が多く話していたということのないように注意しましょう。指導に熱心なあまり、熱く語りすぎて失敗することが多いのです。

部下が話しているときは、相づちを打つなどして、しっかり聞いていることを積極的にアピールしましょう。

一緒に考える姿勢も大事です。なかなか答えをだせないことがあるのが普通です。上司がリードしすぎるとどうしても押しつけになります。注意しましょう。

評価が良くなかった部下に対しては、特に指摘だけで終わらないようにしましょう。成長や努力を認めることが大切です。日頃からちょっとしたよい変化を観察し記憶し、面談で話しましょう。部下は「自分をきちんと見てくれている」と感じ、協力的になることが期待できます。

「私は評価しているのだけれど、部長がね」という責任転嫁は禁句です。かえって信頼関係を損ないます。

押しつけは良くないのですが、迎合もだめです。あまり迎合していると指導力を損ないます。

話すときや聞くときの態度や姿勢が重要です。横柄な態度を取ってはならないのはもちろんですが、いつもの癖で、椅子に踏ん反り返ったり、腕組みをしたりしないようにしましょう。

感情をコントロールすることが極めて重要です。なお、部下が感情的になってきたと感じたときには、休憩をはさみましょう。別の日に改めて行うことにするのもよいでしょう。

面談終了後のフォロー

面談が無事終わるとホッとしますが、それで終わるわけではありません。評価は、一年を通しての作業です。面談で設定した目標などについては、日常的に声掛けをしたり、話し合う機会を設けることが大切です。日頃のコミュニケーションを良くすることで、目標の達成やスキルアップの支援になり、また、次の面談に向けての信頼関係を築くことができます。

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