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苦情処理委員会の設置と運営

Last Updated on 2023年11月4日 by

苦情処理機関の設置

育児介護休業法第52条の2は、労働者から苦情の申出を受けたときは「苦情処理機関に対し当該苦情の処理を委ねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない」と定めています。

男女雇用機会均等法第15条は、労働者から苦情の申出を受けたときは、「苦情処理機関に対し当該苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない」と定めています。

パートタイム・有期雇用労働法第22条は、短時間・有期雇用労働者から苦情の申出を受けたときは「苦情処理機関に対し当該苦情の処理を委ねる等その自主的な解決を図るように努めるものとする」と定めています。

障害者雇用法第74条の4は、障害者である労働者から苦情の申出を受けたときは、「苦情処理機関に対し当該苦情の処理を委ねる等その自主的な解決を図るように努めなければならない」と定めています。

いずれの場合も、「苦情処理機関」とは「事業主を代表する者及び当該事業所の労働者を代表する者を構成員とする当該事業所の労働者の苦情を処理するための機関をいう」と定めています。

法律では苦情処理機関となっていますが、◯◯苦情処理委員会の名称を用いているところが多いようです。

一つ一つの法律に応じてバラバラに苦情処理委員会を設置するのではなく、総合的に対応する苦情処理委員会を設置する方がよいでしょう。

また、規程で定めることにより、上記の法律だけでなく、例えば、個別労働紛争についても苦情処理委員会の扱いにすることもできます。

苦情処理機関の構成等

苦情処理委員会は、事業主を代表する者及び当該事業所の労働者を代表する者で構成します。労働者の代表は労働組合があればその労働組合から選出してもらいますが、労働組合がない場合でも従業員の間から民主的手続きで選出してもらいましょう。有利にことを運ぼうと思って人選に介しても決して良い結果になりません。

法律では事業主を代表するものと労働者が代表するものが同数であることは求めていません。

また、可能であれば顧問や監査役など外部の人にも入ってもらうことも良いでしょう。

委員会の審議等

委員会は、円満な解決策をさぐるために協議する機関です。申出のあった苦情や要望の内容を審議し、経営者と申し出の当事者に対して解決案を提案します。

委員会が示す解決案は、強制力はないので、経営者か申出の当事者のどちらかが受け入れないということになれば委員会の協議は終結します。

苦情処理委員会の具体的な設置例については次の記事をごらんください。

苦情処理委員会規程のサンプル


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