雇用契約書を締結しましょう

Last Updated on 2021年10月11日 by

雇用契約書とは

雇用については民法に規定があります。

民法第623条 雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。

雇用契約は雇用の契約です。文書化したものが雇用契約書です。

民法623条により、雇用契約書の有る無しに関わらず「約し」た段階で契約が成立します。民法には雇用契約書を交わさなければならないとまでは書いていません。つまり、雇用契約書を作成しなくても罰則はありません。

民法とは別に、労働契約法では労働契約をできる限り書面にすることを求めています。

労働契約法第4条2 労働者及び使用者は、労働契約の内容(期間の定めのある労働契約に関する事項を含む。)について、できる限り書面により確認するものとする。

「できる限り」という表現の通り、強制的なものではありません。

なお、民法では「雇用契約」と言いますが、労働契約法では「労働契約」と言います。同じものです。契約書を作るときはどちらのタイトルにしても構いません。

労働条件通知書は交付義務がある

労働基準法には労働条件通知書の規定があります。

労働基準法第15条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

関連記事:採用時の労働条件の明示

この規定違反は30万円以下の罰金となっています。強制規定です。

労働条件通知書には雇用契約書に記載すべき事項が網羅されています。

雇用契約書があった方がよい

労働条件通知書を交付すれば、内容が同一である雇用契約書はいらないと考える使用者もいます。

しかし、

労働条件通知書は使用者から労働者に交付される書類です。

雇用契約書は双方の合意によって作成する文書です。

性格が異なります。

労働条件通知書に受領印を押してもらって、合意を得たという形にしている企業もありますす。ただし、受領印は受領したという証拠にしかなりません。労働条件通知書に押された受領印を合意の証拠だと主張すれば、逆に一方的に合意を押し付けられた証拠だと反論されるかもしれません。

やはり双方が合意の上で労働条件を決めたということが文書の上からも一目瞭然であることが望ましく、そのためには、労働条件通知書があっても、別途、雇用契約書を作成したほうが良いでしょう。

雇用契約書の記載事項

雇用契約書についてはこれといった様式は定められていません。

記載内容は、労働条件通知書とほぼ同じで、契約期間、就業場所・業務内容、労働時間、賃金などの労働条件を記載します。

関連記事:雇用契約書のサンプル

会社事務入門採用の手続き>このページ