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労働契約

採用時の労働条件の明示

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労働条件通知書の交付が義務

労働者を採用するときは、賃金・労働時間その他の労働条件を書面などで明示しなければなりません。

必ず明示しなければならない事項

1.書面によって明示しなけれならない事項
① 労働契約の期間の有無→労働契約の期間
② 有期労働契約を更新する場合の基準
③ 就業の場所・従事すべき業務の内容
④ 始業・終業の時刻、所定労働時間を超える労働(早出・残業等)の有無、休憩時間、休日および交替勤務の場合の交替方法など
⑤ 賃金の決定、計算・支払いの方法および賃金の締め切り・支払いの時期
⑥ 退職に関する事項(解雇の事由を含む)

2.書面によらなくてよいが必ず明示しなければならない事項
① 昇給に関する事項

決めているのであれば明示しなければならない事項

① 退職手当定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算・支払いの方法および・支払時期
② 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
③ 労働者に負担させる食費、作業用品などに関する事項
④ 安全・衛生に関する事項
⑤ 教育訓練に関する事項
⑥ 災害補償・業務外の傷病扶助に関する事項
⑦ 表彰・制裁に関する事項
⑧ 休職に関する事項

根拠法令

(労働条件の明示)
労働基準法第15条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

e-Gov法令検索 2020/08/31

厚生労働省令で定める事項は、労働基準法施行規則第5条に定められています。

ただし、第四号の二から第十一号までに掲げる事項は、定めがある場合に明示しなければならない事項です。

労働基準法施行規則第5条 使用者が法第15条第1項前段の規定により労働者に対して明示しなければならない労働条件は、次に掲げるものとする。ただし、第一号の二に掲げる事項については期間の定めのある労働契約であつて当該労働契約の期間の満了後に当該労働契約を更新する場合があるものの締結の場合に限り、第四号の二から第十一号までに掲げる事項については使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない。
一 労働契約の期間に関する事項
一の二 期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項
一の三 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
二 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項
三 賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
四 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
四の二 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
五 臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第八条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項
六 労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項
七 安全及び衛生に関する事項
八 職業訓練に関する事項
九 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
十 表彰及び制裁に関する事項
十一 休職に関する事項

e-Gov法令検索 2020/08/31

事実と異なる明示をしてはならないと念を押しています。

労働基準法施行規則第5条2 使用者は、法第十五条第一項前段の規定により労働者に対して明示しなければならない労働条件を事実と異なるものとしてはならない。

e-Gov法令検索 2020/08/31

「厚生労働省令で定める事項」は、第一号から第四号の1まで(昇給事項を除く)となります。

労働基準法施行規則第5条3 法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める事項は、第一項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)とする。

e-Gov法令検索 2020/08/31

次は、「厚生労働省令で定める方法」の規定です。

労働基準法施行規則第5条4 法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。ただし、当該労働者が同項に規定する事項が明らかとなる次のいずれかの方法によることを希望した場合には、当該方法とすることができる。
一 ファクシミリを利用してする送信の方法
二 電子メールその他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号において「電子メール等」という。)の送信の方法(当該労働者が当該電子メール等の記録を出力することにより書面を作成することができるものに限る。)

e-Gov法令検索 2020/08/31

パートに対する労働条件明示

パートタイム労働者には、上記に加えて、昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無、相談窓口についても文書で明示しなければなりません。

パート労働者雇用の注意点

(労働条件に関する文書の交付等)
短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パート有期雇用労働法)第6条 事業主は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れたときは、速やかに、当該短時間・有期雇用労働者に対して、労働条件に関する事項のうち労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十五条第一項に規定する厚生労働省令で定める事項以外のものであって厚生労働省令で定めるもの(次項及び第十四条第一項において「特定事項」という。)を文書の交付その他厚生労働省令で定める方法(次項において「文書の交付等」という。)により明示しなければならない。
2 事業主は、前項の規定に基づき特定事項を明示するときは、労働条件に関する事項のうち特定事項及び労働基準法第十五条第一項に規定する厚生労働省令で定める事項以外のものについても、文書の交付等により明示するように努めるものとする。

e-Gov法令検索 2020/08/31

労働条件通知書の交付

労働条件明示は、労働条件通知書の交付により行ないます。労働基準法で定められた義務であり、お互いの信頼関係の基礎になるものですから、労働条件の明示はしっかりと行いましょう。
労働条件の明示の方法

厚労省ホームページに「労働条件通知書」が掲載されています。WordとPDFでダウンロードできます。

労働条件明示の一部は、労働条件を記載した辞令の交付や就業規則の交付によって行う場合もあります。その場合は労働条件通知書の記載事項は簡略にできます。

労働条件通知書のように交付するだけのものは控えの管理が雑になりがちです。後日のトラブルを避けるために労働条件通知書についても2通作成して、受領印をもらっておくべきでしょう。就業規則を交付した場合も受領印を忘れずに。

労働条件に付いて納得すれば雇用契約書を取り交わします。

書式:雇用契約書のサンプル

求人段階でも労働条件の明示が必要です

このページで説明した労働条件の明示は、採用時に行うもので、労働基準法に定められたものです。求人段階での労働条件の明示については職業安定法に定められています。
募集時の労働条件の明示