Last Updated on 2020年11月8日 by 勝
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勤務時間等によって健康保険と厚生年金保険に加入
健康保険と厚生年金保険を社会保険といいます。加入対象となるのは、1週間の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、その職場で常時雇用されている労働者の4分の3以上の人です。
次の人は適用除外なので加入できません。
1.日々雇い入れられる人(1ヶ月を超えて引き続き使用される人は被保険者となる)
2.2ヶ月以内の期間を定めて使用される人(所定の期間を超えて引き続き使用される人は被保険者となる)
3.季節的事業(4か月以内)に使用される人(当初から4か月を超えて使用される見込みの人は初めから被保険者となる)
4.臨時的事業の事業所(6か月以内)に使用される人(当初から6か月を超えて使用される見込みの人は初めから被保険者となる)
加入の条件を満たしている人については、採用の都度、一人一人について、年金事務所に手続きが必要です。健康保険だけ、厚生年金保険にだけ加入ということは出来ず、両方セットとなります。
従業員数が500人超、または労使協定がある場合は、さらに広く加入させなければなりません。
500人を超える場合は2分の1基準
同一事業主(法人番号が同じ)の被保険者数(短時間労働者を除く)で、1年の半分以上の期間500人を超えることが見込まれる場合は、特定適用事業主となり、次のすべての要件に該当する労働者については社会保険の資格取得をさせなければなりません。
1.週の所定労働時間が20時間以上
2.雇用期間が1年以上見込まれる
3.賃金の月額が8.8万円以上(近く6.8万円以上になるようです)
4.学生は除く
平成29年4月より、特定適用事業主でなくても、労使協定を締結すれば短時間労働者を社会保険に加入できるようになっています。
短時間労働者の加入拡大
現在は500人以上の企業で働く短時間労働者が対象ですが、2022年10月からは、101人以上の企業で働く短時間労働者にも適用が拡大されます。
2024年10月からは、51人以上の企業で働く短時間労働者にも適用が拡大されます。
途中で労働条件が変わったとき
最初は、加入条件を満たさない労働時間で採用したのに、途中から長い時間働いてもらうことに変更したり、契約上の労働条件は変わっていないのに実質的に労働時間が長くなったりした場合は、変更になった時点で社会保険に加入させなければいけません。
社会保険等の加入についてパートの方から言いだしにくいものです、事業主の方で加入条件を満たすかどうか気を配り、迅速に手続きをとるようにしましょう。