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就業規則の絶対的記載事項とは

Last Updated on 2023年9月30日 by

絶対的記載事項とは

就業規則をつくるときに、必ず記載しなければならない事項を、絶対的必要記載事項といいます。

労働基準法第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。

「次に掲げる事項」は一から十まで掲げられていますが、そのうち、単に「に関する事項」と書いているのが絶対的記載事項です。一から三までです。

一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

つまり、
1.労働時間に関すること
2.賃金に関すること
3.退職に関すること
以上の3つが絶対的記載事項ということになります。

労働時間に関すること

□ 始業、終業の時刻
□ 休憩時間
□ 休日
□ 休暇(年次有給休暇など)
□ 交替勤務がある場合は交替勤務について

賃金に関すること

□ 賃金の決定方法
□ 賃金の計算方法
□ 賃金の支払の方法
□ 賃金の締切日
□ 賃金の支払日
□ 昇給について

退職に関すること

□ 退職、解雇、定年の事由
□ 退職、解雇、定年の際の手続き

就業規則規定例

規定例は、就業規則逐条解説のページに記載しています。

就業規則規定例:就業規則逐条解説

相対的記載事項など

ちなみに、労働基準法第89条に列挙されている事項のうち「定めをする場合においては、これに関する事項」と書かれている事項を、相対的記載事項といいます。定めていなければ記載する必要がありません。三の二から十までが該当します。

関連記事:就業規則の相対的記載事項

そして、任意的記載事項というものもあります。目的、適用範囲、採用手続、服務規律などは任意的記載事項なので使用者が自由に記載できる部分です。

真面目に働いてほしい、勝手に職場を離れるな、上司の仕事上の指示に従えなど、従業員に守ってほしいことを記載します。自由に記載できますが、法律に違反することはもちろん、常識からかけ離れたことを書くべきではありません。


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