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賃金

最低賃金制度

Last Updated on 2019年12月30日 by

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都道府県別に最低賃金が定められている

賃金の額は、最低賃金制度で決められた最低賃金を下回ってはいけません。最低賃金として示されるのは時間給です。月給等の場合は、時間当たりの賃金を計算して、最低賃金額と比較します。

最低賃金額は、都道府県ごとに最低賃金審議会の審査を経て都道府県労働局長が決定して官報で公示します。最低賃金は毎年1回、10月頃に変わります。

最低賃金は時間給で示されるので、時給の場合は比較が容易ですが、日給や月給の場合は、時間換算して違反にならないかどうか確認する必要があります。
日給の場合=日給÷1日の所定労働時間
月給の場合=月給÷1か月平均所定労働時間
ただし、支払った給料から、次の項で説明する「対象とならない賃金」を控除する必要があります。

また、1か月平均所定労働時間もばくぜんと算出しがちですが、しっかり計算しましょう。
まず、その年の暦日数を把握したうえで、事業場の休日数をカレンダー等をチェックして算出します。
暦日数が365日で、休日数が105日、一日の所定労働時間が8時間の場合は次の式になります。
(365日-105日)÷12ヶ月×8時間≒173.3h

端数処理は、労働者に有利に、が基本ですから、切り捨てましょう。

最低賃金の対象とならない賃金

最低賃金の対象となる賃金は、通常の労働時間、労働日に対応する賃金に限られるので、実際に支払われる賃金から次の賃金を除外したものが対象となります。
1.臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
2.1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
3.所定時間外労働、所定休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金(割増賃金など)
4.精皆勤手当(一定期間の所定労働日において、就業規則等の定めるところにより遅刻、早退、欠勤等が一定回数以下の労働者に対して支払われる賃金)
5.通勤手当(通勤労働者に対して、使用者が通勤費を負担するために、実費弁償的な手当として支払われる賃金)
6.家族手当(扶養家族のある労働者に対して、手当として支払われる賃金)

一見して給料が多いように見えても、手当の含める割合が大きいときは最低賃金法に違反している場合があります。注意が必要です。

最低賃金の種類

業種によっては、地域別最低賃金をクリアしていても違反になることがあります。最低賃金額は2種類あります。地域別最低賃金と産業別最低賃金です。地域別最低賃金は都道府県ごとに定められます。産業別(特定)最低賃金は、一定の事業若しくは職業に対して適用される最低賃金です。両方の最低賃金額が適用されるときは、産業別最低賃金が優先します。

他の都道府県に派遣された労働者には、派遣先の地域(産業)の最低賃金が適用されます。

最低賃金の適用を除外される人

最低賃金は、原則として常用臨時を問わず、パート・アルバイトの雇用形態を問わず、すべての労働者に適用されますが、

①障害等により作業能率が著しく劣る労働者
②試の使用期間中の者
③認定職業訓練を受ける者のうち一定の者
④軽易な作業に従事する者
⑤断続的労働に従事する者

については、都道府県労働局長の許可を得ることで最低賃金を下回る額に減額できる制度があります。上記に該当するとしても許可が必要です。許可申請書の提出先は事業場の所在地を管轄する労働基準監督署です。

出来高払い制の賃金

労働基準法第27条で、「出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない」と規定しています。

よって、ある月に、出来高に応じて計算した賃金が最低賃金法による最低賃金に満たない場合は、不足の分を支給しなければなりません。

周知義務がある

その事業場に適用される最低賃金の額は、就業規則等と同じく周知義務があります。使用者は、掲示等するなどして最低賃金額を労働者に周知させなければなりません。改定後の金額が記載されたリーフレット等を事務所に掲示するなどの方法で周知しましょう。