賃金についての法規制

Last Updated on 2021年6月16日 by

賃金5原則

賃金の支払い方は、労働基準法の定めを守らなければなりません。

通貨払いの原則
通貨というのはキャッシュです。給与の銀行口座への振り込みは例外的な扱いで、一定の条件のもとに認められています。

直接払いの原則
直接払いの原則には例外がないと言われていますが、使者に渡すことはよいとされています。

全額払いの原則
労働者を保護するため、様々な名目で賃金から控除することなく、全額を労働者に払わなければならないという規定です。税金等の例外があります。

毎月一回以上の原則
毎月というのは暦日ですから、1日から月末までの間に給料支払い日が1回以上なければいけません。

一定期日の原則
20日とか月末というように、日が特定される必要があります。第三月曜日などという決め方は、月によって日にちが変わるので原則として採用できません。

非常時払い

前借の申し出には応じる法的な義務はありません。ただし、労働基準法25条に規定されている非常時の前払であれば応じなければなりません。

関連記事:賃金の前借と非常時払い

最低賃金制度

賃金をいくら払うかは使用者と労働者の合意があれば原則としていくらでも構いません。しかし、あまりにも低い賃金設定を防ぐため、法律に基づいて、毎年、都道府県別や産業別に最低賃金を定めています。

関連記事:最低賃金法のあらまし

賃金等請求権の消滅時効

賃金等の請求権の消滅時効は、従来は2年でした。

2020年4月より、5年になります。ただし、当分の間は3年です。

すでに発生している請求権については2年のままですが、施行日以降に賃金支払日が到来する賃金請求権から延長されます。

併せて、付加金の請求期間も改正になりました。

付加金とは、解雇予告手当・休業手当・割増賃金等を支払わない使用者に対し、裁判所が労働者の請求に基づき、それら未払金に加えて支払いを命ずる金銭です。労働基準法第114条に定めがあります。

付加金の請求は、違反のあつた時から2年以内にしなければならないのですが、2020年4月以降は5年、当分の間は3年です。

種類現行改正当分の間
賃金請求権の消滅時効2年5年3年
付加金の請求期間2年5年3年
賃金台帳等の保存期間3年5年3年

パートタイム・有期雇用労働法

(2020年(中小企業2021年)4月1日施行)

基本給、賞与、手当などの待遇は、職務の内容が違う、などという合理的な理由があれば違いがあってもよいが、単に、パートだから、契約社員だからという理由で正社員より低くしてはいけません。

パートタイム有期雇用労働法第8条
基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、不合理な待遇の禁止

パートタイム・有期雇用労働法第9条
通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別的取扱いの禁止

パートタイム・有期雇用労働法第10条
職務の内容、職務の成果、意欲、能力又は経験その他の就業の実態に関する事項を勘案して賃金を決定する努力義務

同一労働同一賃金ガイドライン

厚生労働省のサイト(同一労働同一賃金ガイドライン)

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