給与計算に間違いがあったときの精算方法

Last Updated on 2021年4月21日 by

間違いが見つかったら

給与計算にミスがあることが分かったら、給与計算をやり直したり、過不足分を精算したりする必要があります。

ミスが分かったらまずどのような形で精算するか方針が決めます。方針を決めたら速やかに対象の従業員にその旨を知らせ、過不足を精算するやり方を説明します。

過不足発生が給与計算担当者のミスであったときは謝罪し、従業員の届出違いに原因があるときは注意を与えます。

過払いがあったとき

過払いは返してもらわなければなりません。

通常は、間違いに気付いたらすぐに現金で払い戻してもらいます。その際、過払い金額を明記した領収書を渡しましょう。

給与には源泉所得税と雇用保険が関係しています。これらは過徴収になっているはずなので差し引いて返金してもらいます。

翌月の賃金で調整することもできます。「前月分の過払い賃金を翌月分で精算する程度は、賃金それ自体の計算に関するものであるから、労働基準法第24条の違反とは認められない」という通達があります。

過払いを翌月給与で精算すると、源泉所得税と雇用保険料は自動的に反映されるので簡便です。

説明なしに精算するのはトラブルの元なので、翌月の給与から差し引く場合はその旨と金額をきちんと説明しましょう。

不足があったとき

不足分はすぐに支払わなければなりません。振込または現金で支給します。即時支払が原則なので現金がよいでしょう。支払時に明細を交付して受領印をもらいます。

不足分を現金で支給する場合は、源泉所得税、雇用保険料の徴収漏れに注意しましょう。控除分を計算して差し引いて支給するのが原則です。

労使協定で「給与計算に間違いがあった場合は翌月の給与で調整する」と締結してあれば、翌月給与での調整が認められます。ただし、生活に影響を与えるような額を一方的に後払いするのはどうかと思います。労使協定があったとしても少額の場合にとどめ、かつ個別の同意を得た方が無難です。

実務的には、労使協定がなくても本人の合意を得て翌月の給料で支払うことが行われることがあります。簡便な方法ですが、全額支払いを定めている労働基準法違反であることに留意が必要です。

関連記事:賃金の全額払いの原則

間違いを防ぐ対策

間違いやすい点はチェックリストに加えてミスを防ぎましょう

間違いは次のようなときに起りがちです。

□ 昇格や降格で役職が変わったとき
□ 出産や死亡、妻子の就職で扶養家族が変わったとき
□ 引越しで通勤費の変動があったとき
□ 時間外手当等の連絡ミス
□ 月の途中で入社した従業員の社会保険料誤控除

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