Last Updated on 2024年11月10日 by 勝
レイオフとは
レイオフとは、一時解雇ともいい、業績が回復したときには優先して再雇用するという条件で労働者を解雇することです。
給与を支給する従業員をしぼりこむことで、経費を最大限に抑制して操業を続け、業績が上向きになったときにレイオフの対象者を受け入れるという流れです。
リストラという場合は、再雇用の条件がつかないので同じ会社に戻ることはありません。
レイオフは、勤続年数が短い人から対象にし、職場復帰の順番は対象者の中の勤務年数の長かった人から対象にするのが一般的です。
また、一時休業は、自宅待機ともいい、解雇の手続きをしていないので休業期間が終了すれば当然に職場復帰します。
レイオフの要件
経営が悪化すればレイオフを実施できるというわけではありません。整理解雇の要件を満たす必要があります。
整理解雇が相当か否かは、人員整理の必要性、解雇回避努力義務を履行したか、解雇される者の選定基準の妥当性、解雇手続きの妥当性、を総合的に考慮して判断されます。
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また、レイオフは解雇の一つなので、30日以上前に解雇予告を行う、あるいは解雇予告手当を支払わなければなりません。
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なお、優先再雇用の条件を付したとしても整理解雇の要件が緩和されるわけではないので、日本では、レイオフはあまり馴染みのないやり方になっています。また、レイオフは法律的な用語ではないため、再雇用条件のない単なる整理解雇をレイオフと呼んでいる会社もあります。誤解させないように、また誤解して受け止めないように注意しなければなりません。
レイオフのメリット
レイオフは解雇の一種ですが、再雇用の可能性があるので、整理解雇もやむを得ないという状況のもとでは、通常の整理解雇よりベターな選択だと考えることができます。
会社にとっても、リストラをしてしまえばその労働者が復帰することはありませんが、レイオフだと再雇用によって人材を取り戻す効果が期待できます。
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